LINEをビジネス活用するには?コミュニケーション・広告・販促などの利用事例を説明
LINE公式アカウントLINE活用2023/5/9
LINEはビジネス用途でも盛んに活用されています。企業と顧客とのコミュニケーションを行うこと、広告、販促などもLINEを使ってできるようになっています。
そこでこの記事ではまだLINEを導入していない企業に向けて、LINEを使ってできるようになることや、実際の利用事例などを説明していきます。
1. LINE for Businessの活用がおすすめ

LINE for BusinessはLINEの法人向けサービスで、主に①コミュニケーション、②広告、③販促の3分野についてのサービスが提供されています。
①はもっとも基本の機能であり、かつLINEをビジネス活用する上での大きな強みであるともいえます。具体的な機能については後述しますが、たとえば「LINEミニアプリ」によりLINE上で自社サービスを完結させたり、「LINE STAFF START」により店舗スタッフが直接顧客とメッセージのやり取りをできるようにしたりすることができるようになります。後者についてはスタッフ個人の実績を可視化する点でも効果的です。
②の広告については、LINEのユーザー数の多さが費用対効果を高めてくれます。「LINE広告」により、月間9,000万人を超えるLINEにて自社のセール情報などを配信することができます。①についてはすでに自社に興味を持ってくれている方との関係で特に役立つものですが、LINE広告を使えばまだリーチしていない顧客に対しても効果を発揮します。
また「Talk Head View」というサービスで、LINEのトークリスト上部に動画や静止画を使って広告を配信することも可能です。
③については、たとえば「LINEで応募」や「LINEチラシ」「LINEポイントAD」「LINE POP Media」などのサービスにより、オンラインとオフラインで分け隔てのないユーザー体験を提供できるようになります。顧客の購買行動を把握し、販促に関するさまざまな課題をワンストップで解決してくれることでしょう。
2. LINE for Businessの提供サービス

LINE for Businessが提供する各サービスにつき、詳細の説明をしていきます。
LINE公式アカウント
まずは「LINE公式アカウント」を作成しましょう。
公式アカウントの開設により“友だち”追加してくれたユーザーに対してメッセージ配信ができるようになります。馴染みのあるツールだからこそ開封してもらいやすく、その後のアクションにもつながることが期待できます。
また、公式アカウントからポイントカードを発行管理することができ、利用データの分析もできることで施策の精度を高めていくことも可能となるでしょう。
ほかにも次のような多様な機能が使えるようになります。
クーポン
店舗で使えるクーポンを作成してメッセージとして配信
チャット
ユーザーからの問い合わせに対する応答、自動応答の設定も可能
LINEコール
ユーザーが無料で通話・ビデオ通話ができる
ポスター
ポスターデータの無料ダウンロード
リッチメニュー
LINE公式アカウントのトーク画面下部に開く大きなメニューを設置できる
プロフィール
店舗や自社サービスに関する情報が掲載できる
LINEミニアプリ
LINEミニアプリは、会員証の発行やモバイルオーダー、順番待ち受付などの機能を提供するサービスです。
主に実店舗や施設の運営に活用することができます。美容サロンや飲食店などで利用し、待ち時間などから生じる顧客のストレスを軽減することに役立ちます。
LINE上でアプリが使えることから別途アプリをダウンロードする必要がありませんし、手間のかかるログイン作業も必要ありません。この観点からは、顧客の不満軽減に資するといえるでしょう。注文対応がアプリ上でできること、整理券の発行ができることなどから店舗側の負担を削減にも効果的です。
LINE STAFF START
LINE公式アカウントを1つ用意するだけでなく、「LINE STAFF START」により店舗スタッフがアカウントを持てば、顧客とより密なコミュニケーションが取れるようになります。
スタッフ一人ひとりにアカウントが提供されることで、各々が考えるオンライン接客を実現でき、個人の売上可視化にも貢献します。社内での評価に反映させれば顧客満足度のみならず従業員の満足度向上にもつながります。
LINE広告
LINE上に広告を出稿するための配信プラットフォームが「LINE広告」です。オンライン広告の運用に慣れていない方でも、手軽に配信設定ができます。
LINE広告を使って掲載できるのは次の場所です。
・トークリスト
・LINEニュース
・ウォレット
・LINEポイント
・LINE VOOM
・LINE漫画
・LINE BLOG
・LINEチラシ など
すでに述べた通り、LINE広告の主な良さはリーチできるユーザーの多さにあります。日本の人口全体から見ても高い利用率を誇り、毎日使用するSNSでもあることからアクティブ率の高さも特長といえます。
さらに、LINEにはユーザーが入力した情報や行動履歴などが蓄積されており、高い精度でターゲティングすることも可能です。反応の期待できないユーザーに対しても広告を出していると費用対効果が落ちてしまいますが、ユーザーに適した広告が出せることで広告配信に関するコスパを高められます。
最低出稿額の定めもなく、少額で出稿ができるのもLINE広告の利点です。
LINEで応募(旧LINEセールスプロモーション)
「LINEで応募」は、店頭オペレーションの軽減、キャンペーン参加の促進など店頭販促に関するソリューションです。
たとえばLINE上でアンケートに答えてもらい、キャンペーンに応募できるようにする、ポイントを贈呈する、などの施策が打てるようになります。
認知拡大、新規友だちの獲得、既存友だちの情報の収集などに効果的で、収集したデータをセグメント配信に利用することもできます。
LINEチラシ
「LINEチラシ」により、デジタルのチラシをLINEで配布し、購買促進を図ることができます。
スマホに最適化したデジタルチラシをユーザーに送信し、大規模なリーチを実現します。自社でアプリを作ったり自社サイトに会員登録してもらったりしてもらう必要なく、簡単にチラシ情報が配信できるのです。
もちろん、一括送信だけでなく顧客のステータスに応じたアプローチが可能です。属性別に絞り込んだ配信など、手法を選択することもできます。
なお、LINEチラシによりチラシを掲載するには販売パートナーへの申し込みが必要です。
次のいずれかの販売パートナーに問い合わせをし、申込書を提出します。
・大日本印刷株式会社
・サイバーエージェント
・ソウルドアウト
・トランスコスモス
その後、商品情報をフォームに入力して販売パートナーに入稿。指定した日時での掲載が開始され、販売パートナーからレポートの提出を受けることができます。
3. ビジネス活用の費用と事例

最後に、LINEをビジネス活用するのに必要な費用、そして実際の活用事例について紹介していきます。
費用は利用するサービスや利用方法によってさまざま
まずはLINE公式アカウントの開設にあたっての費用を把握しておきましょう。
「フリープラン」であれば月額0円で利用可能です。
ただし送信できるメッセージ数に限りがありますので、顧客数が多い場合やメッセージを多く送りたい場合には「ライトプラン」や「スタンダードプラン」を利用するといいです。
ライトプランは月額5,000円で、15,000通までをその料金内で送信することができます。
スタンダードプランは月額15,000円で、45,000通までをその料金内で送信することができます。
それぞれ追加料金を支払うことでさらにメッセージを送信することは可能です。
※料金プランは2023年6月に改定予定
ほかにも、利用するサービスに応じて費用が発生することがあります。
たとえばLINE広告なら広告した分に応じて費用がかかります。最低出稿金額の定めはないためごく少額の負担で済ますこともできますが、高い配信効果を得るには月30万円ほどの出稿を数ヶ月続けることが重要と説明されています。
LINEミニアプリについても一律ではなく開発内容に応じた費用が発生します。初期費用や月額が発生することがありますが、0円で運用を始められるケースもあります。
LINE for Businessの活用事例
日本ピザハット株式会社は「ユーザーとの接点を多様化すること」「コミュニケーションを強化すること」などを目的にLINE公式アカウントを開設。LINE公式アカウントを経由して注文数が数倍に増加したという効果が得られています。また、LINE通知メッセージを導入して4ヶ月で友だち数は倍増し、顧客満足度も上昇、費用対効果は1,300%超を達成しています。
アサヒ飲料株式会社は「新規性あるデジタル景品の活用」「男性を中心としたキャンペーンの新規参加ユーザーの増加」を目的に、LINEを使ったデジタルキャンペーンを実施。LINEのNFT、BIGスタンプを景品にしたキャンペーンを行い、ターゲットにしていた新規男性ユーザーを獲得。キャンペーンにより友だち数が100万人以上増えたという効果が得られています。
市区町村がLINEを活用した事例もあります。
たとえば鎌倉市役所は「鎌倉市ふるさと寄附金の認知拡大」および「申込件数の増加」を目的にLINE広告を利用。約3ヶ月間の出稿を行い、市に対する寄附金額前年比1.5倍を達成しています。ほかの媒体に比べて広告のクリック率が約5倍を記録しており、LINE広告の良さが示された事例になりました。
参考URL
https://www.linebiz.com/jp/service/
https://www.linebiz.com/jp/entry/
https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20221101/
https://www.linebiz.com/jp/service/line-mini-app/package/
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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