マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動の自動化を意味します。人が直接行っていた作業をツールなどで省力化、効率化するMAには、生産性の向上やコストカットなどの効果が期待されています。
MAを実現するためのツールにもいろんなものがありますが、LINEを使ったやり方もあります。この記事ではLINEで行うMAについて解説し、おすすめの連携ツールなども紹介していきます。
1. LINEで実施するマーケティングオートメーション(MA)とは
MAを実行するうえでは、定期的あるいは任意のタイミングで顧客とのコミュニケーションが取れる機能が重宝されます。
例えばメルマガを配信する機能、キャンペーン情報を配布する機能、顧客の状態を正確に管理する機能、現状分析をする機能などがあるとよりよい形でMAが実現されます。
特にポイントとなるのが顧客情報との連携です。
顧客の属性などを分析し、顧客のフェーズに合わせたマーケティング施策を自動的に行えるようにするのです。こうした機能により、マーケティング施策にかかる労力の省力化およびその施策による効果を高められます。
この点、LINEであれば顧客との接点も持ちやすく、顧客情報の連携、管理も行いやすいです。後述するように、多くのユーザーがいることや気軽にメッセージのやり取りができること、顧客管理に関わる機能も備わっていることなどがその理由です。
そのため、MAツールとしてLINEを利用することも有効です。
マーケティングに役立つ機能としては、例えば「セグメント配信」でユーザー属性等に合わせたアプローチがかけられるようになりますし、「ステップ配信」で設定したタイミングでのメッセージ配信もできるようになります。
結果としてマーケティングの省力化が図られ、開封率の向上や購買といった成果も出しやすくなります。
MAとCRMの違い
MA以外にも、マーケティングに関連して「CRM」などもあります。
CRMとは「カスタマーリレーションシップ・マネジメント」の略で、顧客関係管理を行うツールを指します。
CRMは顧客情報を最適に管理することを主な目的としており、具体的な施策のMAとは役割が異なっています。そのため「CRMで管理された情報をMAで活かして効率的・効果的にマーケティングを行う」という関係性に立つとも説明できるでしょう。
ただ、CRMにも簡単な配信機能が備わっているものがありますし、CRMとMAの両方を備えたツールもあります。そのため常に両者を区別できるとは限りませんが、概念としては異なるものであると認識しておくとよいでしょう。
2. LINEでMAを行うメリット
LINEはMAツールそのものではありませんが、LINEを活用してMAを行うことができます。LINEを活用するからこそ得られるメリットもありますので、以下を挙げていきます。
ユーザー数が多い
LINEを使ったMAのメリット1つ目として、「LINEを使っているユーザー数が多いこと」が挙げられます。
日本には月間9,000万人を超えるLINEユーザーがおり、ユーザー数がトップクラスのSNSといえます。
日常的なコミュニケーションを取るうえで一番利用されているツールであるといっても過言ではありません。毎日のようにLINEを開いているユーザー(「アクティブユーザー」と呼ばれる)はなんと80%にものぼります。InstagramやTwitterなどもユーザー数の多いSNSですが、これらよりもアクティブユーザーの割合は高いとされています。
そのため広くユーザーにアプローチをかけるにはもってこいのツールです。
利用している層も若年層に限られません。幅広い年代が利用していますので多様なマーケティング施策に役立つことでしょう。
即効性が高い
単に登録しているユーザーの数が多いだけでなく、前項で説明した通り、アクティブユーザーの多さもLINEの特徴です。
実際に日々LINEアプリを使っていることから、友だち登録をすることやメッセージを開封することに対する心理的ハードルもそれほど高いものではありません。店舗オリジナルのアプリに登録し、そこに配信されるメッセージを開くような場面を想定してみてください。LINEでメッセージを開封するほうが気楽に感じるのではないでしょうか。
実際、2割ほどのユーザーはすぐにメッセージを開封。8割ほどのユーザーはその日中に開封しています。このようにメッセージの開封率がLINEでは高く、LINEアプリを開いている頻度も高いため、「マーケティング施策の即効性が高い」というメリットが得られます。
従来通りメールで配信をした場合だと、配信されたことに気づいてもらいその内容を読んでもらうまでに時間がかかりますし、そもそもきちんと読んでもらえない可能性もあります。
LINEでもその可能性はあるのですが、比較的読んでもらいやすく、効果が出やすいのです。
クーポンや予約などの機能が使える
LINEを使うことには「クーポンや予約などの使える機能が多い」というメリットもあります。
状況に応じて、集客・販促をするために役立つさまざまな便利機能が揃っています。LINEアプリ内でのクーポン配信、予約、抽選、ショップカードの作成、アンケートの実施、そして配信効果の分析までも行うことができます。
例えば「LINEクーポン」を使えば、全国の飲食店やコンビニ、スーパーなど、多数の店舗で利用可能なクーポンをデジタルで発行することができます。工夫次第で、これを契機としたアプローチもかけられます。
「LINEで予約」は、LINEアプリ上で自社店舗の予約ができるというサービスです。トーク画面を通じてオンラインで簡単に予約ができるようになり、ユーザーの予約を促しやすくなります。顧客側としてもアプリの切り替えなくスムーズに予約ができるのは大きな利点です。
しかもこれらの機能は無料プランで利用可能です。
3. LINEと連携できるおすすめMAツール
LINEだけを使うのではなく、LINEと連携できるMAツールを導入することで、より高度なマーケティングができるようになるでしょう。
以下では、LINEとの連携可能なMAツールのうち、LINEから「Technology Partner」として認定されている会社により提供されているサービスを紹介します。
なお、Technology PartnerとはLINE公式アカウントやその他LINEに関する各種技術支援を行うパートナーのことです。
MicoCloud
「MicoCloud」は、LINEでの顧客とのやり取りから顧客情報と行動履歴を取得し、ユーザーの趣味嗜好を可視化することができます。
どのような広告や訴求を受けて友だち登録をしたのかを分析したり、アンケートやタグ分析を使って顧客ニーズを把握したりできます。
また、登録ユーザーに対して一斉配信するだけではなく、これまでに取得した顧客情報から分析して配信内容を変えることもできます。こうした機能により、ブロック率の低下や反応率の向上などが期待できます。
さらにMicoCloudでは、専任のチームがコンサルなどのサポートもしてくれます。ターゲット分析、コンテンツ考案など、自社の人員がマーケティングに慣れていない場合でも安心することができます。
TSUNAGARU
「TSUNAGARU」は、すぐに、そして無料で導入ができるという手軽さを持ったツールです。
LINEのパートナーとして、コミュニケーション部門では2期連続最上位の「Diamond」に認定された実績も持ちます。
LINEとの連携によるMAのやり方に不安を感じている方でも、TSUNAGARUが活用方法や操作方法に関してレクチャーをしてくれますので、導入までをスムーズに進められるようになるでしょう。
フリープランであれば初期費用から月額費用までも無料で、LINE公式アカウントが備える基本機能をすぐに使い始めることができます。
Liny
「Liny」は、すでに3500社以上に導入がされているマーケティングのサポートツールです。多くの企業で導入済みという実績は、今後の導入を検討している企業にとっても安心材料となるでしょう。
Linyが強みとしているのは、「MAツールとして必要な機能を網羅していること」「セキュリティ対策」「運用サポートの充実」などです。
Zoomでの無料サポートの実施、大企業や官公庁にも評価された高いセキュリティ水準での導入が実現できるでしょう。
LINEでMAを行うならLoghyから

前述の通り、今や使っていない人を探す方が難しいほど全国的に普及しているLINEはMAにおいても非常に有用です。
インキュデータで提供しているソーシャルログインツール「Loghy」であれば、LINEを用いたMAの第一歩となるLINE IDの取得に絶大な効果を発揮するLINEログインをかんたんに実装可能です。導入を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。
【出典】
https://bdash-marketing.com/marketics/marketing/5486/
https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/reservation/
https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads/line-coupon/
https://www.aspicjapan.org/asu/article/12861
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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