自社のウェブサイトにLINEとのID連携システムを導入すると、ユーザの属性に合わせたアプローチが可能になります。コミュニケーションの幅も広がる効果的な施策ではあるものの、なぜID連携が必要なのか分からない方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、LINEのID連携を利用することによるメリット・デメリットや効果的な活用法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
※目次※
- LINEのID連携にデメリットはある?
- LINEのID連携がユーザへもたらすメリット
- LINEのID連携が企業へもたらすメリット
- LINEのID連携の具体的な活用方法
- LINEログインの導入なら「Loghy」
- LINEのID連携をすれば個人に適したアプローチが可能
LINEのID連携にデメリットはある?

「LINEのID連携システムといっても、実際に導入をしてみないとどんな効果が得られるかわからない」とおっしゃる企業の担当者も少なくないでしょう。まずはLINEのID連携とはどのようなものなのか、基礎的な知識とメリット・デメリットについて解説します。
LINEのID連携とは
LINEのID連携とは、自社が保有する顧客データ情報(会員ID)とLINEの固有IDを紐付けることです。この連携により、顧客の購入履歴や利用履歴のデータを活用し、会員ごとの属性に応じたメッセージ配信が可能になります。
ユーザが感じるデメリット
LINEのID連携の導入自体はユーザにとってデメリットではありません。ただし、ユーザの意図しない情報も取得されるといったセキュリティ面や個人情報の流出に対する不安が少なからず発生するシステムではあります。
また、不要なメッセージをユーザに何度も配信すると、不快に感じることでしょう。メッセージは適切な間隔で配信するほか、ID連携前に利用用途について十分な告知をする配慮も重要です。
LINEのID連携がユーザへもたらすメリット

ソーシャルログインによるLINEのID連携を導入することで煩わしい作業を減らせるほか、セキュリティ強化も図れるため、ユーザの利便性は大幅に向上します。ここでは、ユーザ視点での3つのメリットを紹介します。
①煩わしい入力作業を簡略化
ウェブサイト上で新規会員として登録する際は、自らユーザ情報を入力するのが一般的です。しかし、ユーザにとって入力作業は煩わしい作業であることから、サイトからの離脱を招く原因になり得ます。
ソーシャルログインによるID連携は、LINEに登録されているユーザ情報をそのまま用いることが可能なため、新規会員登録の入力プロセスを簡略化させられます。これにより、サイト離脱というリスクを大幅に軽減できるのです。
②ユーザ名やパスワードがいらない
LINEのID連携による会員情報入力の簡略化は、入力作業という負担を大幅に軽減できるうえに、2回目以降のログインもタップ1回で可能になるというメリットを有しています。IDとパスワードの情報も履歴として残しておけば再入力の必要がなくなるため、結果的にリピートしやすい環境となり利便性の向上とともに再訪問のハードルを大きく下げられます。
LINEのID連携が企業へもたらすメリット

ソーシャルログインによるLINEのID連携は、利用するユーザだけでなく導入する企業にとっても大きなメリットがあります。ここでは、企業視点の3つのメリットについて解説します。
①オートログイン機能が使える
ソーシャルログインによるLINEのID連携システムを導入することで、ユーザはオートログイン機能を利用できます。IDやパスワードを入力する必要がなく、1回タップするだけでログインできるという機能です。
ユーザの操作性・利便性が向上することで、新規会員登録のCVRが改善するでしょう。ほかにも、IDやパスワード管理が必要なくなるため、既存会員の再訪問率も向上しアクティブユーザの増加も見込めます。
②友だち追加が自動化できる
LINEのID連携による効果のひとつに「自社のLINE公式アカウントへの友だち追加を促せる」ことがありますが、新規会員登録時や新規でのID連携時でも友だち追加が可能です。
ソーシャルログインによって同時に行えるLINEのID連携でも、自動友だち追加機能を活用できます。会員登録の流れを保ちながら友だち追加を促すため、特別なインセンティブがなくてもLINE公式アカウントの友だちを増やすことができ、効果的なマーケティングが期待できます。
③離脱率の低下につながる
ユーザがウェブサイトから離脱する大きな要因の一つとして、多くの会員情報の入力による心理的ストレスが挙げられます。ECサイトを例に挙げると、購入したい商品をカートに入れても、会員情報の登録が煩わしいと感じた時点で離脱してしまうという事象です。
LINEログインを活用した同時ID連携であれば、LINEに登録されているユーザ情報を取得しての自動フィルイン機能も利用できます。そのため、ユーザの入力の手間を極力なくして負担を減らせるため、離脱率の低下につなげられるのです。
LINEのID連携の具体的な活用方法

ユーザと企業の双方にメリットがあるLINEのID連携ですが、具体的にどのように活用すればよいか分からない方もいるでしょう。ここでは、ID連携によって実現可能となる様々な具体例を紹介します。
①会員情報の紐付け
LINEのID連携をしていない状態だと、LINE公式アカウントに登録している友だち情報と、企業が保有しているユーザ情報との紐付けができません。
LINEのID連携をしていれば、友だち追加されたLINEアカウント自社が保有するユーザーの情報、例えば住んでいるエリア・年齢・性別・職業といった細かい情報をLINEアカウントと関連付けが可能です。
②属性ごとのセグメント配信
紐付けしたユーザ情報を利用すれば、細やかなコミュニケーションが可能です。別途配信ツールを用いて、過去の購入履歴から最適な商品やアイテムの情報をメッセージ配信といったことも可能です。
例えば、最近購入していないユーザに女性向け商品を案内したい場合、性別や年齢、利用頻度といった条件からフィルタ抽出して 直近数ヵ月の利用頻度が低いユーザをリストアップし、そのリストのユーザに優先的にメッセージを配信することが可能です。
③通知・リマインド
ID連携による会員情報の紐付けとLINEが提供する「Messaging API」を用いることで、より多彩なサービスが実現できます。例えば、イベントの予約申込みをトリガにした予約完了の通知も可能です。
ほかにも、イベント予約のキャンセルを防止するために前日や当日のリマインド通知を実装するなど、これまでメールで配信していた機能を開封率の高いLINEに置き換えて運用できます。
④ステップメッセージ
セグメント配信は属性を分けてメッセージ配信する方法ですが、顧客の育成やセールスに応じて配信するのが「ステップメッセージ」です。このステップメッセージを活用することで、ユーザに対して段階的な案内ができます。
従来のメールマーケティングで実施していた内容を、LINEに置き換えが可能です。ユーザ情報をベースにした緻密なシナリオを設計することで、効果的なアプローチが可能になります。
⑤チャットボットで自動化
ID連携による詳細なユーザ情報の把握とMessaging APIを用いることで、効果的なチャットボットの仕組みを構築できます。例えば、ユーザがポイントの残高を調べたいときにチャットボットで即時返答するといった活用方法です。
ほかにも、チャットボットを利用した本人確認作業やお問い合わせ対応、商品プランの提案など、顧客サポート業務の自動化にも効果的です。
LINEログインの導入なら「Loghy」

LINEログインを導入することで、会員登録の際に自然な流れでID連携ができます。また、自社のLINE公式アカウントの友だち追加も同時に促せるため、ソーシャルログイン機能の導入はマーケティングにおいても効果的と言えるでしょう。
インキュデータの「Loghy(ロギー)」は、ソーシャルログインを手軽に導入できるSNS連携サービスです。ここでは、Loghyの機能と魅力を紹介します。
充実したフォームアシスト機能
新規会員登録の障壁となるのが、ユーザ情報の入力項目が多いことによる「利便性の低下」と「ユーザ離脱」です。Loghyを導入すれば、フォームアシスト機能によって、SNSに登録されているユーザ情報を取得し、会員登録フォームに自動フィルイン可能です。
ストレスがかかる入力の手間を軽減できるため、ユーザの離脱率が低下してCVR(コンバージョン率)の向上が期待できるでしょう。
コストを抑えて導入できる
自社でソーシャルログイン機能を実装する場合、開発に人的リソースやコストをかけなければなりません。また、実装後もSNSのAPIに仕様変更があれば、メンテナンスをする必要があります。
LoghyはSNS側の不定期な仕様変更にも常時対応しているため、自社でメンテナンスのリソースをかける必要がありません。導入や運用のコストを抑えられます。
LINE以外のプラットフォームにも対応
LINEのID連携のみを目的とした場合、サイト上で対応するSNSはLINEだけで十分です。しかし、ユーザはLINE以外のSNSでソーシャルログインを利用する可能性も十分あるため、様々なプラットフォームに対応したほうがよいでしょう。
Loghyでは、LINEを筆頭にYahoo!、Google、Facebook、Twitter、Apple、TikTokの計7種類のSNSおよびサービスに対応しています。ユーザの取りこぼしを防ぎ、利便性も向上するでしょう。
LINEのID連携をすれば個人に適したアプローチが可能
LINEを用いたID連携では、自社で保有する会員IDとLINE IDを紐付けることで従来よりも細かいフィルタリングが可能になり、緻密なコミュニケーションが実現できます。ソーシャルログインを導入すれば、会員登録時に自然な流れでのID連携が実現できるでしょう。
ID連携により、細かい属性でグループ分けしたセグメント配信やチャットボットを活用した仕組みなど、多様なサービスを展開できます。LINE公式アカウントを運用する企業はソーシャルログインを実装することで、ユーザにID連携を促進しましょう。
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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