ECサイトの運営を成功に導くには、他社との差別化だけではなくユーザの趣向や利便性への配慮も大切です。スマホの普及や新型コロナウイルスの影響で、自宅にいても楽しめるオンラインビジネス展開が加速しています。参入してみたは良いが、ECサイトの新規会員の取得やリピート率に困っている運営者もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、ユーザがECサイトに集まりやすくなる「ソーシャルログイン」について紹介します。導入するべき理由やメリットも合わせてお伝えしますので、ソーシャルログインで再スタートを切ってみてはいかがでしょうか。
※目次※
- ECサイトの会員登録やログインにまつわる課題
- ソーシャルログインでできること
- ECサイトにソーシャルログインを導入するメリット
- ECサイトがソーシャルログインを利用するときの注意点
- Loghyはソーシャルログイン運用をスムーズにするサービス
- ソーシャルログインでユーザファーストのECサイトを実現可能
ECサイトの会員登録やログインにまつわる課題
ECサイトの多くでは会員になることを求められ、会員サイトからログインすることでサービスを利用できます。サイト運営においては、セキュリティやOne to Oneアプローチと大きな役割もありますが、ユーザを不快にさせてしまうことも少なくありません。何がユーザを不快にさせ、顧客離れを引き起こしてしまうのか、ECサイトの入口で起きている課題を解説します。
ユーザ情報の入力項目が多い
ECサイトの会員登録では、氏名だけではなく生年月日・住所・電話番号・メールアドレス・クレジットカード情報など多くの情報を求められます。「商品をユーザに確実に届ける」「支払いをきちんとしてもらう」「キャンペーン情報を届ける」などの目的からですが、以下のような登録フォームは煩わしいと感じやすい代表例です。
・入力フォームが数ページある
・必須項目が多い
・入力ミスで先に進めない
・新規IDが他人と重複する
サイト訪問数は多いものの購買率が低いというECサイトは、会員登録の入力フォームに問題があるのかもしれません。
ログイン失敗によるユーザの離脱
ログインの失敗はユーザのモチベーションを大きく下げてしまう要素です。会員登録後は、アカウントIDとパスワードを入力するだけでサイトにアクセスできますが、どちらか一方でも間違えればログインできません。忘れたパスワードを再発行することもユーザの負担となります。
インキュデータの独自調査によると、ログインが面倒でオンラインサービスの利用を諦めた経験がある人の割合は51.1%でした。実に半数以上の人がログイン時のトラブルが原因でサイト利用を諦めています。
会員のリピート率が低い場合は、ログイントラブルも視野に入れて検証してみましょう。ログイン時のサポートが足りていない可能性があります。
3rdパーティCookieに関する問題
ユーザがログインしないことで困るのは、売り上げだけではありません。個人に合わせて広告を表示するターゲット広告は、ブラウザに保存されたCookieを利用しています。Cookieはサイト訪問歴や利用歴をブラウザに保存する仕組みで、その人の趣味嗜好を把握できるものです。
3rdパーティCookieは、自社以外が発行したCookieで、広告出稿のために頻繁に利用されているのが現状です。しかし、3rdパーティCookieは個人の情報を過度に取得するという理由から、Googleは2023年以降利用を禁止すると表明しています。
そのため、今後は自社でユーザの情報を取得する1stパーティデータ/Cookieの重要性が増すでしょう。1stパーティデータ/Cookieは自社サービスにログインしてもらわなければ入手できないため、今後はより「ユーザのログイン」が必要となります。
ソーシャルログインでできること

ソーシャルログインとは、ユーザがオンラインサービスに会員登録やログインするときに便利なものです。ユーザのログインが必要となるECサイトにとって、導入したほうがよい機能といえるでしょう。ソーシャルログインは、なぜユーザにとって便利なのか、ソーシャルログインによってできることについて解説します。
IDに登録された情報が自動的に反映される
ソーシャルログインによりそれぞれのIDと自社サービスを連携させると、IDに登録された情報を会員登録の入力フォームに自動で反映できます。これにより、ユーザが自ら入力する項目が減るため、ユーザが感じる会員登録時の面倒さを軽減できるでしょう。会員登録が面倒でサイト利用を諦めるユーザを減らせます。
ただし、反映できる情報は、そのSNS/IDに登録されているもののみです。メールアドレスやニックネームを登録しているSNS/IDは多くありますが、氏名や住所、電話番号まで反映できるIDは限られます。
2度目以降はIDとパスワードの入力を省ける
ソーシャルログインでは、会員登録さえ済めば2度目以降のログインはかなり楽になります。すでに連携先のSNS/IDにログインしていれば、ユーザは基本的に該当SNSのボタンをタップするだけで、IDやパスワードを入力する必要はありません。
入力しなくてよいのであれば、ID・パスワード忘れ、誤入力によるログイン失敗も起こらないため、ログインが面倒でサイト利用を止めてしまう人の数は減るでしょう。ECサイトのログインに関する課題を解決できます。
ECサイトにソーシャルログインを導入するメリット

ソーシャルログインはECサイトの課題を解決するものです。ここでは、ソーシャルログインがECサイトにもたらすメリットについて、ユーザとECサイトに分けて解説します。
【ユーザ】会員登録やログインにかかる手間を省略する
ソーシャルログインにより、連携先SNS/IDの情報を会員登録の際に反映できるため、ユーザ自身が入力する手間を削減できます。また、2度目のログインはタップだけで済むため、ECサイトのログインIDやパスワードを管理する手間も要りません。
会員登録やログインはユーザにとって面倒な作業です。ソーシャルログインによって作業の手間を減らせれば、ユーザにとって使いやすいECサイトになるでしょう。
【ユーザ】商品選定から購入までの導線がスムーズになる
ユーザがECサイトを訪問し、商品を閲覧後カートに入れるまで行ったとしても、会員登録やログインに失敗すると購入しないで離脱することがあります。ソーシャルログインにより会員登録やログインが簡単に済めば、ユーザは購買まで問題なくスムーズに行えます。
ストレスなく欲しい商品を購入できるため、ユーザにとって大きなメリットとなるでしょう。
【ECサイト】新規会員登録者数やリピーターが増える
ソーシャルログインはユーザの会員登録やログインにかかる手間を減らせます。そのため、会員登録やログインが面倒でサイトを離脱するユーザの数が減り、結果として新規会員登録者やリピーターの増加が見込めるでしょう。
ECサイトの売上方程式は「客数×客単価×購買率」といわれています。ソーシャルログインを導入して新規会員登録者数を増やし、ユーザがスムーズに購入できるようにすれば、「客数」や「購買率」がアップします。結果としてECサイトの売り上げ増加につながるでしょう。
【ECサイト】1stパーティデータが収集しやすくなる
Googleは2023年には3rdパーティCookieの利用を制限すると表明しているため、今後は自社独自に集めたユーザの情報である1stパーティデータを利用する必要性が高まります。。
1stパーティデータはユーザがサイトに新規会員登録/ログインを行わないと集めることが難しいため、ユーザがログインすることの重要性は増しています。ソーシャルログインにより会員登録やログインに対するハードルを下げ、多くのユーザがログインするようになれば、1stパーティデータを集めやすくなるでしょう。
例えば、LINEをソーシャルログインで連携すると、ユーザが自社を「友だち登録」するように促せます。自社サイトから得た顧客情報(1stパーティデータ)に基づいて、LINEでOne to Oneマーケティングが可能です。
ECサイトがソーシャルログインを利用するときの注意点

ユーザにもECサイトにも便利なソーシャルログインですが、導入にあたっていくつか注意点があります。ソーシャルログインを導入しようと考えているECサイト運営者の方は、注意点をよく理解してから導入を決定してください。
実装にはコストや時間がかかる
新しい機能を開発、導入する際にはコストや手間、時間がかかります。ソーシャルログインも同じく、簡単にすぐに導入や運営できるものではありません。実装できる技術を持ったエンジニアを用意する必要があるでしょう。自社で開発すると人件費や開発費が、外注する場合は外注費が発生します。
メンテナンスが必要
ソーシャルログインは導入したら終わりではありません。連携するSNSやIDは、連携先のソーシャルプロバイダーは仕様変更が発生する場合があります。例えばTwitterはOAuth1で提供されていましたが、現在ではOAuth2でも提供を行っています。ECサイトも仕様変更に合わせて、その都度アップデートが必要です。自社実装の場合は、アップデートに対応できるエンジニアが常駐する必要があります。
仕様書が英語しかないSNS/IDもある
本社が海外にあるサービスの場合、ソーシャルログインの仕様書は英語のケースが考えられます。そのため、実装や仕様変更対応には、ソーシャルログインの知識だけではなく、英語を読める技能も必要となることがあります。自社開発の場合、分からないことが起きても、SNS/IDサービス提供事業者側が用意しているFAQを頼るしかありません。
SNS/IDの種類によっては欲しいデータが手に入らない場合がある
ソーシャルログインで利用できるデータは、SNS/IDに登録された情報のみです。ECサイトの場合、氏名や住所、電話番号も自動反映できると便利ですが、そこまで対応できるIDはそう多くはありません。Yahoo!やLINEなど、個人情報を多く登録するSNS/IDでは、氏名、住所、電話番号まで活用できますが、ほかのSNS/IDでは難しいでしょう。
「Loghy」はソーシャルログイン運用をスムーズにするサービス

ソーシャルログインの導入には数々の課題があります。特に、自社開発の場合は、導入から仕様変更まで全て自社で賄わなければならず、負担は大きいでしょう。そこで、ソーシャルログインの導入から運用までサポートするLoghy(ロギー)をおすすめします。ここでは、Loghyの特徴について解説します。
利用料金がリーズナブル
ソーシャルログインを導入した場合、コストが気になるECサイト運営者も多くいるでしょう。しかし、Loghyはリーズナブルな料金体系を提供しています。
Loghyの月額費用はユーザ数に応じた料金課金体系であるため、無駄に料金を支払う必要はありません。初期費用も3万円で、無理なく導入可能です。最低契約期間も12か月と短期間であるため、お試し利用もできます。
複数のIDに対応可能
Loghyでは、LINE、Yahoo! JAPAN、Google、Twitter、Facebook、Apple、TikTokの7つのSNS/IDに対応可能です。これら7つのSNS/IDはソーシャルログインで人気の高いSNS/IDで、多くのユーザがソーシャルログインを使えるようになります。
ユーザの郵便番号、都道府県、市町村まで反映できるYahoo!にも対応可能です。Yahoo! JAPANにはECサイトが必要とする情報を登録しているユーザが多くいるため、ECサイトにおすすめのSNS/IDといえます。
運用工数を削減できる
Loghyは、ソーシャルログイン導入に必要な運用工数を大幅に削減します。自社開発の場合、複数のSNS/IDに対応するソーシャルログイン機能を導入するときは、それぞれの仕様に基づいた開発が必要です。しかし、LoghyはECサイトと各SNS/IDでのログイン・認証のハブとなるため、ECサイトはLoghyを実装するだけでソーシャルログインを導入できます。
また、導入後も各IDの仕様変更はLoghyで対応するため、基本的にメンテナンスは必要ありません。
開発拠点/サポート窓口が国内にある
ソーシャルログイン導入の課題として、そもそものSNS/ID提供事業者側が発行している仕様書が英語の可能性もあり、分かりにくいというものがありました。しかし、Loghyは導入に関する日本語の仕様書無償で配布しています。ソーシャルログイン導入時に必要となる申請手続きの概要も配布しているため、スムーズに導入できるでしょう。疑問な点があるときは、専用の窓口で相談できます。
ソーシャルログインでユーザファーストのECサイトを実現可能
ソーシャルログインを導入すれば、ユーザにとって使い勝手のよいユーザファーストのECサイトが作れます。会員登録やログイン時に起こりがちなユーザの離脱を防ぎ、売り上げ増大を見込めるでしょう。
ソーシャルログインは自社開発も可能ですが、手間や難易度を考慮すると導入サポートサービスの利用がおすすめです。その際には、低コストでサポートが充実しているLoghyをご検討ください。
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
Latest entries
LINE公式アカウント2023.05.10LINE公式アカウントの開設から友だちの増やし方まで解説
LINE活用2023.05.09LINEをマーケティング活用するための基礎知識から応用
LINE Messaging API2023.05.09開発者でなくてもわかるLINE Messaging APIの仕組み
LINE公式アカウント2023.05.09LINEでセグメント配信:公式ツールと外部ツールを使う方法をそれぞれ解説