ソーシャルログインの利用率は?導入のメリットと注意点
ソーシャルログイン2022/9/6
ソーシャルログインとは、SNSアカウントに登録した情報を利用して、オンラインサービスの会員登録やログインができる仕組みです。使用できるSNSサービスは一つではなく、LINEやFacebookなどさまざまな種類があります。
できるだけ多くの方に自社のオンラインサービスを利用してもらうには、ソーシャルログイン機能を導入して利用率が高いSNSサービスを用いた新規登録・ログインに対応するのがおすすめです。そこで本記事では、ソーシャルログインの利用率やSNSサービスごとの利用率について解説します。
※目次
- ソーシャルログインの利用率は
- ソーシャルログインで使用するIDの利用率と特徴
- ソーシャルログインが重要視される理由
- ソーシャルログインを導入する4つのメリット
- ソーシャルログイン導入における注意点
- ソーシャルログインサービスLoghyのご紹介
- 利用率の高いIDでソーシャルログインを導入しよう
ソーシャルログインの利用率は

あらゆる分野でデジタル化が進む中、インターネットを日常的に利用する方も増えています。ソーシャルログインの導入を検討する際には、ユーザのデジタル活用の現状について把握することが重要です。ここでは、オンラインサービスやソーシャルログインの利用頻度を紹介します。
オンラインサービスの利用頻度

インキュデータの調査によると、ほぼ毎日オンラインサービスにログインする方は37.1%、週に4~5回は10.1%、週に2~3回は14.0%で、ほぼ6割の方が頻繁にオンラインサービスを利用しています。
総務省「令和2年情報通信白書」では、インターネットの利用端末はスマートフォンが63.3%、パソコンが50.4%と、スマートフォン利用者の多さがうかがえるでしょう。また、13歳から59歳の年代はほぼ100%の方がインターネットを利用しており、60歳以上の利用率も2018年から2019年にかけて大幅に伸びました。
これらのデータから、多くの方がスマートフォンでインターネットを利用し、その約6割が週に半分以上オンラインサービスを利用していると分かります。
※参考:総務省「令和2年情報通信白書」
ソーシャルログインを行う頻度

インキュデータではソーシャルログインの利用率も調査しています。「20代~80代の1,800人へのアンケート調査」によれば、オンラインサービスにログインする際、ほぼ毎回ソーシャルログインを利用する割合は45.4%と半数近く、2回に1回は11.1%、3回~5回に1回は21.2%という結果でした。このデータからも、ソーシャルログインの利用率が高く、全く利用しないという人が非常に少ないことが分かるでしょう。
ソーシャルログインで使用するIDの利用率と特徴

ソーシャルログインに利用できるSNSサービスは複数あり、それぞれ特徴や利用率が異なります。ここでは、SNSサービス別の利用率についてまとめました。なお、SNSサービスごとのソーシャルログイン利用率は1,200人を対象としたインキュデータの独自調査、SNSの利用率は総務省の調査を参考にしています。
※参考:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
LINE
ソーシャルログインにおけるLINEの利用率は29.0%で、全SNSサービスの中で最も高いという結果です。全年代でのLINE利用率は90.3%と高く、ほとんどの方が利用していると言えます。
交流やコミュニケーション目的ではなく、連絡手段として使う方が多いのも利用率が高い理由でしょう。ソーシャルログインとして利用すると、LINEに登録した氏名や誕生日、メールアドレスといった情報が会員登録時のフォームに反映することも可能です。
Yahoo! JAPAN
Yahoo! JAPANはYahoo!メールやヤフオク!、Yahoo!ショッピングを利用するためにアカウントを取得している方が多いサービスです。最近ではPayPayを利用するのにも必要となることからID取得数は増えているのではないでしょうか。ソーシャルログインにYahoo! JAPANを使う方の割合は22.8 %で、LINEに次ぐ利用率の高さを誇ります。
ヤフオク!やYahoo!ショッピングで購入したものを自宅に配送するため、Yahoo! JAPANアカウントには郵便番号や都道府県、市町村といった情報が登録されていることも少なくありません。したがって、ソーシャルログインによる会員登録時には詳細な情報を取得できる可能性が高いです。
ソーシャルログインにおけるTwitterの利用率は13.8%です。全年代でのTwitter利用率は42.3%ですが、10代(67.6%)や20代(79.8%)の若年層で高く、特に20代は前年に比べ10ポイント以上増えています。
Twitterには、他ユーザーの投稿を自分のタイムラインに表示できる「リツイート」という機能があり、情報を不特定多数の人々に拡散しやすいという特徴があります。ソーシャルログインをきっかけに自社のユーザに取り込めば、自社サービスに関する情報拡散につながれるかもしれません。
Facebookのソーシャルログイン利用率は8.3%で、ほかのSNSサービスに比べるとやや低めですが、全年代のFacebook利用率は31.9%とそこまで低くありません。60代ではTwitterやInstagramよりも利用率が高く、40代~50代でも拮抗しているため、ターゲットユーザーの年齢層が高いサービスは、Facebookに対応したソーシャルログインの導入がおすすめと言えます。
Facebookは実名登録が基本となるため、正確なプロフィール情報を会員登録フォームに反映できる可能性が比較的高いというメリットがあります。
Googleを利用してソーシャルログインをする方の割合は高く、LINE、Yahoo! JAPANに次ぐ22.3%です。
Googleアカウントはドキュメント作成やYouTube、Gmailの利用といった幅広い用途で利用されています。そのため、プライベートだけでなくビジネスでもアカウントを所持している方が多いサービスです。Googleアカウントに対応したソーシャルログインであれば、偏りなく幅広い顧客にサービスを提供できるでしょう。
Apple
AppleIDはiPhoneやMacといったApple製品を利用するときに必要です。AppleIDを利用したソーシャルログインの利用率は2.5%とさほど高くはありませんが、AppleIDを利用することから、他のSNSサービスにはない独自セキュリティが特徴です。
例えば、「メールを非公開」という機能はランダムなメールアドレスを作成してソーシャルログインに利用できるため、個人のメールアドレスを提示する必要がありません。作成したメールアドレス宛てのメールは個人のメールアドレスに転送されます。
その他
ソーシャルログインで利用できるSNSやデジタルサービスは、上記の6種類以外にもTikTok、楽天、Amazonといったものもあります。ただし、その他のSNSやデジタルサービスを利用したソーシャルログインの利用率は1.1%です。
したがって、上記の6種類のSNSサービスに対応していれば、ほぼ100%の方がソーシャルログインを利用できる環境を提供できるでしょう。
ソーシャルログインが重要視される理由

コロナ禍において利用されるオンラインサービスの数が10倍以上となっているとの統計もあるように、ログインに手間がかかってしまうとサービスの利用自体を諦める方が多いことが大きな理由となり、会員登録やログインが必要なサービスやアプリではソーシャルログインの重要性が増しました。ここでは、なぜソーシャルログインを実装した方がよいのか、理由を3つ挙げて詳しく解説します。
ログインが面倒だとサイト利用を諦める
ログインの際にIDやパスワードを入力する作業は、ユーザにとっては大きな負担です。インキュデータ社の1800人に向けた調査によれば、半数以上が過去にオンラインサービスのログインが面倒で利用を諦めたことがあると回答しています。ログインが面倒なだけで、集客や顧客獲得の妨げになることが分かります。
ソーシャルログインの場合、初回の会員登録によってSNS IDとの連携さえ済んでいれば、2回目以降のログインはSNSのボタンをタップするだけです。ソーシャルログインを導入することで、サイトの利用を諦めるユーザの数を減らせるでしょう。
ソーシャルログインなどのログイン支援があれば利用率は上がる
インキュデータが「ログインが容易になればオンラインサービスをより利用しますか?」と尋ねたアンケートでは、「大いに利用する」「少しは利用する」と積極的な回答をした方の割合が74.4%にも及びました。
ソーシャルログインはユーザの会員登録やログインの手間を大幅に減らせるのが特徴です。導入することでログインが容易になれば、サービスの利用率が上がると予測できるでしょう。
利便性を重視する人は多い
上記の結果から、オンラインサービスを利用する際に利便性を重視する方が多いことが分かりました。特に若年層においては顕著で、ソーシャルログインや端末にログイン情報を記録する設定に対しても肯定的な意見を持つ方が多いという特徴があります。
若年層向けにオンラインサービスを提供するのであれば、ソーシャルログインの導入は必須と言えるでしょう。
ソーシャルログインを導入する4つのメリット

ソーシャルログインは、ユーザとサービスを提供する企業の両者に多くのメリットを生む便利な機能です。具体的なメリットが分かれば、自社のサービスに合う形で導入できるでしょう。ここでは、ソーシャルログインのメリットの中でも代表的な4つについて詳しく解説します。
会員登録が容易になる
一般的に、初めて利用するオンラインサービスは会員登録が必要です。通常、会員登録では名前やメールアドレスといった個人情報を自身の手で入力しなければなりませんが、ソーシャルログインが利用できれば、SNSサービスに登録している情報が取得され、会員登録フォームには自動的に反映されます。その後、SNSからは反映できなかった情報を入力するだけでよいため、会員登録にかかる手間や時間を大幅に削減できるでしょう。会員登録が容易になることで、ユーザが途中で離脱するリスクを防げます。
再ログインがしやすく利用中断を防止できる
再ログイン時にユーザがIDやパスワードを忘れていると、ユーザはオンラインサービスにログインできず、利用自体を諦めて、サイトから離脱してしまう恐れがあります。
ソーシャルログインを利用して会員登録されていれば、2回目以降のログイン時はSNSボタンをタップするだけで再ログインが可能です。タップ1回で再ログインするにはそもそものSNSサービスにログインしている必要がありますが、日常使われているSNSであればログイン状態が保たれていることも多く大きな弊害とはならないでしょう。
このようにソーシャルログインによって再ログインしやすい環境を構築すれば、ユーザの利用中断を防ぐことができ、リピート率が向上するでしょう。
SNSでの伝播性を期待できる
ソーシャルログインでは、FacebookやTwitterといった伝播性が期待できるSNSサービスを利用します。
TwitterのリツイートやFacebookのいいねなど、SNSが持つ機能が活用されることでソーシャルログイン機能を導入しているサービスそのものの存在が広く知れ渡る手助けになります。このSNSの伝播機能とリンクできることもソーシャルログイン導入への期待と言えるでしょう。
マーケティングに生かせる
オンラインサービスを提供する企業は、個人のデータをマーケティングに生かせます。例えば、LINEの「自動友だち追加機能」を実装すれば、LINE公式アカウントを用いたOne to Oneマーケティングに活用できるでしょう。
価値観が多様化している現代、年齢や性別によるおおまかなセグメント分けによるマーケティングは効果が薄いと言われています。ソーシャルログインにより集めたデータを活用してOne to Oneマーケティングを実現できれば、より精密で効果が高いマーケティング活動展開が可能です。
ソーシャルログイン導入における注意点

ソーシャルログインには多くのメリットがあり、オンラインサービスの利用率を上げたいと考えている企業には導入を検討することをおすすめします。ただし、導入する際にはいくつか注意点があります。ここでは、ソーシャルログインの導入で注意したいポイントについて詳しく解説します。
ユーザに合わせたサービス連携が必要
当然ながら、ユーザが利用していないSNSサービスではソーシャルログインはできません。例えば、Facebookログインのみを実装した場合、Facebookの利用者(全年代利用率31.9%)以外の方は自社のソーシャルログインを使えないことになります。より多くのユーザにソーシャルログインを提供するには、複数のSNSサービスに対応できる環境を構築するとよいでしょう。
ただし、企業が独自に導入する場合、複数のSNSサービスに関してそれぞれ別にソーシャルログイン基盤として利用する手続きをしなければなりません。ユーザに合わせたサービス連携への対応には手間がかかることに注意しましょう。
仕様変更への対応にも注意
ソーシャルログインは導入して終わりではありません。SNSサービスに仕様変更があった場合、アップデートといった対応が必要だったり利用できる情報が変更になったりするケースがあります。
特に、複数のSNSサービスが使えるソーシャルログインを自社開発によって導入すると、仕様変更のたびにそれぞれ対応しなければなりません。運用には多くの手間や時間がかかるため、外部に保守を委託したりASPといった他社のサービスを利用したりするのも一つの方法です。
ソーシャルログインサービス「Loghy」のご紹介

自社でソーシャルログインを開発しようとすると、仕様変更への半永久的な対応など、導入だけでなく運用にも手間がかかってきます。開発や運用のコストがハードルとなり、ソーシャルログインの導入を見合わせている企業には「Loghy(ロギー)」がおすすめです。ここでは、Loghyの特徴を紹介します。
利用率の高いアカウントに対応
LoghyはLINE、Yahoo! JAPAN、Twitter、Facebook、Google、Apple、TikTokの7つのSNSサービスに対応しています。ソーシャルログインにおける7つのSNSサービスの利用率を合計するとほぼ100%のため、ほとんどの方のニーズに応えられるでしょう。
複数のSNSサービスへの一括対応が可能
できるだけ多くのユーザにソーシャルログインを利用してもらうには、複数のSNSサービスに対応しなければなりません。自社開発の場合、複数のSNSサービスを一つ一つ導入・管理しなければなりませんが、Loghyは7つのSNSのHUBとなるため一括で対応が可能です。
自社の負担を大幅に削減
Loghyは実装するだけでソーシャルログインが利用できます。また、SNSサービスの仕様変更にはLoghyが対応するため、企業によるメンテナンスが必要なくなります。ソーシャルログイン導入のために新たな人材を採用しなくて済み、自社の負担を大幅に削減できるでしょう。
充実したサポート内容
Loghyはサポート内容が充実しており、初めてソーシャルログインを導入する企業にもおすすめです。
特に海外に本社を持つSNSサービスが提供するソーシャルログイン実装に向けたガイドや仕様変更アップデートの説明は英語で記述されている可能性もありますが、Loghyは開発元が国内であり、顧客向けに日本語でドキュメントを用意しているため、言語のハードルがありません。2営業日以内に対応可能なサポート窓口もあり、分からないことがあっても安心です。
利用率の高いIDでソーシャルログインを導入しよう
ソーシャルログインに利用できるSNSサービスは複数あり、それぞれ利用率が異なります。自社のオンラインサービスの利用者を増やすには、利用率の高いSNSサービスに対応したソーシャルログインを実装するのがおすすめです。また、できるだけ多くの方をカバーするため、複数のSNSサービスを採用するとよいでしょう。
Loghyは利用率の高い7つのSNSサービスに対応可能です。一括導入・管理することで、自社の負担を大幅に削減できるでしょう。
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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