SNSログイン認証とは、SNSサービスの登録情報をオンラインサービスでの会員登録やログイン時に活用することで、ソーシャルログインとも呼ばれます。SNSを利用しているユーザは多いため、SNSログイン認証を自社のオンラインサービスで導入したいと考えている企業は多いのではないでしょうか。この記事では、SNSログイン認証について、メリットや導入方法などを解説します。
※目次※
- SNSログイン認証とは
- SNSログイン認証を利用するメリット
- SNSログイン認証を導入する際の注意点
- SNSログイン認証で利用できるSNSサービス
- SNSログイン認証の導入方法
- SNSログイン認証導入サービスはLoghyがおすすめ
- SNSログイン認証はサービスの利便性を向上させる
SNSログイン認証とは

SNSログイン認証とは、オンラインサービスの会員登録やログインに、SNSアカウントに登録された情報を利用することをいいます。SNSログイン認証を導入したときにユーザが得られるメリットは以下の2つです。
- 会員登録が楽になる
- 2回目以降のログインがタップだけで済む
SNSログイン認証(ソーシャルログイン)が可能になれば、SNSサービスに登録している情報を、オンラインサービスに会員登録する際の入力フォームに自動反映することができます。これにより、ユーザは会員登録時に手入力する手間を大幅に削減できます。
また、2回目以降のログインでは、IDやパスワードを入力しなくても、「〇〇(認証に利用するSNS)でログイン」をタップするだけでログイン作業が済みます。その都度IDとパスワードを確認して入力する必要がなくなるため、ユーザは利用しやすいサービスだと考えるようになるでしょう。
SNSログイン認証を利用するメリット

SNSログイン認証機能は、会員登録やログイン時にユーザの手間を減らす便利な機能です。しかし、ユーザにだけメリットがあるわけではありません。自社サービスへのSNSログイン認証機能を導入することによる企業へのメリットについて説明します。
サービスの利用者数を増やせる
SNSによるログイン認証機能が導入されているサービスは、ユーザにとって会員登録やログインがしやすいものといえます。ユーザが会員登録をしようと考えても、登録に必要な入力項目が多ければ、そこで離脱してしまうかもしれません。また、入力項目数が多ければ誤入力することも増えるでしょう。これもまた離脱の要因になります。
SNSログイン認証に対応することで入力作業の手間を削減できれば、登録会員数は増えると考えられます。結果として、サービスの利用者数も増加も期待できるでしょう。
ユーザファーストなサービスになる
内容が充実していても、使い勝手が悪ければ、ユーザはサービスに対して良い印象を持ちません。ユーザがストレスを感じずに利用できることも、サービス運営にとっては重要なポイントです。
SNSログイン認証を導入することによって、ユーザが使い勝手の良いサービスだと認識するようになれば、サービスに対する好感度も上がるでしょう。
リピート率が上がる
IDやパスワードを手入力しなければならないログイン作業は、ユーザにとって面倒なものです。インキュデータが行った「20代~80代1800人へのアンケート」によると、半数以上の人が「過去にオンラインサービスへのログインが面倒で利用を諦めた」と回答しています。
同じアンケートでは、「ログインが容易になればそのオンラインサービスをより利用すると」答えた人の割合が74.4%という結果も出ています。つまり、SNSログイン認証により手軽にログインできるようになれば、ユーザのサービス利用回数は増えるでしょう。結果として、リピート率のアップが期待できます。
1stパーティデータを集めやすくなる
ユーザのブラウザに保存された情報(Cookie)を利用するターゲティング広告は、マーケティングにおいて有効な手段とされています。しかし、個人情報保護の観点から他社が提供する3rdパーティCookie(データ)の利用については規制強化が進んでいます。
3rdパーティCookie(データ)を利用せずに効果的な広告を打っていくため、企業自身が集める1stパーティCookie(データ)の重要性が高まっています。1stパーティCookie(データ)はユーザが自社サービスにログインしないと集められないため、SNSログイン認証に対応することでログインしやすいサービスにすることが、企業にとってより必要になるでしょう。
効率的なマーケティング活動につながる
SNSログイン認証の導入でSNSサービスと連携できれば、自社で収集したデータとそのSNSアカウントを紐付け可能です。
具体的な例として、LINEによるSNSログイン認証では、ログイン時にユーザに対して企業のLINEアカウントを自動的に友だち追加するよう求めることができます。
ユーザと友だちになれば、自社で蓄積した購入履歴や閲覧履歴、ユーザの属性などを参照しつつ、ユーザに合ったメッセージをLINEで送付するというone to oneマーケティングが可能になります。
SNSログイン認証機能の導入時の注意点

ユーザにも企業にもメリットがあるSNSログイン認証への対応ですが、導入するにあたってはいくつか注意点があります。自社にとって具体的にどのようなメリットをもたらすのか、注意点を把握してから検討してみてください。
集客率をあげるには複数のSNSサービスに対応しなければならない
SNSサービスはそれぞれ仕様が異なるため、連携するSNSごとに対応しなければなりません。逆にいえば、LINEに対応したSNSログイン認証しか実装していない実装した場合、LINEを利用していないユーザは通常の方法でログインしなければならないわけです。
できるだけ多くのユーザを取り込むためには、複数のSNS認証を実装する必要があります。
通常のログイン方法はなくせない
ユーザの中には一切SNSを使用していない(各種SNSやサービスのアカウントをお持ちではない)人もいます。このため、通常のIDやパスワードを利用するログイン方法も使えるようにしておく必要があります。SNSサービスがシステムダウンするリスクも考慮すれば、全てSNSログイン認証機能に統一させることは難しいでしょう。
導入にコストや時間がかかる
新たにSNSログイン認証機能を導入するためには、コストや手間、時間がかかります。機能導入のためには専門的な知識が必要で、場合によっては外注、もしくはエンジニアの採用も検討しなければなりません。そこまでして成果が見込めるものなのか、費用対効果を慎重に検討する必要があります。
必要な情報がない場合がある
SNS認証によって会員登録の際に取得できる情報は、ユーザがSNSサービスに登録している情報だけです。そのため、ECサイトのように氏名や住所、電話番号が必要なサービスの場合、結局ユーザの入力の手間はあまり減らせないことがあります。ただし、こうしたケースでも、入力項目が多いなど登録作業の煩雑さが原因で離脱するユーザが少なくないことを考慮すれば、SNS認証を導入する意義はあるでしょう。
SNSログイン認証で利用できるSNSサービス

ここでは、SNSログイン認証に利用できる代表的なSNSサービスについて特徴を解説します。それぞれ特徴やユーザ層が異なるため、SNSログイン認証機能を導入するときには、自社サービスにあったSNSを選ぶことが重要です。
LINE
LINEは日本国内で多くの人が利用しています。総務省の調査によると、LINE利用率は全年代で最も高い90.3%です。LINE対応型のSNSログイン認証機能の導入は、日本国内の90%近いユーザが(SNSログイン認証を)利用可能になるのと同義となります。
また、LINEは日常的なやり取りで利用するツールで、常にログインしている状態である人も多くいます。そのため、「LINEをログアウトしているためSNSログイン認証機能が作動しない」といったトラブルは起きにくいと考えられます。
※参考:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」
Yahoo! JAPAN
Yahoo! JAPANはSNSではありませんが、SNSログイン認証機能にも対応可能です。1800人を対象としたインキュデータの独自調査によると、Yahoo!アカウントをSNSログイン認証時に選ぶユーザの割合はLINEに次いで高くなっています。
Yahoo!アカウントの大きな特徴は、ヤフオク! やYahoo!ショッピングで使用する目的で、氏名や住所、電話番号まで登録していることが少なくない点です。そのため、Yahoo!アカウントによるログイン認証は、氏名や住所が必要となるECサイトにおすすめです。
Googleもログイン認証でよく利用されます。Googleは国内だけでなく国外でもよく使用されるため、ターゲットが海外ユーザであるサービスにおすすめです。
Googleアカウントはビジネスで日常的に利用する人も多く、SNSログイン認証でも利用されやすいでしょう。実際に、Googleを利用するという人の割合は、LINE、Yahoo!に次ぐ高さでした(インキュデータ調べ)。幅広いユーザに対応できるアカウントです。
Facebookは国内の全年代利用率は31.9%とさほど高くありませんが、世界的には利用者が多いサービスです。そのため、Facebookによるログイン認証は、国外向けサービスを展開している企業におすすめします。
また、40代以上での利用率は比較的高いため、中高年向けのサービスでもFacebookによるログイン認証は有効でしょう。
※参考:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」
Twitterの大きな特徴は、リツイートという他者の投稿を自分のタイムラインに掲載できる機能です。これにより、1つの投稿がどんどん広まるため、短い時間で多くの人の目に留まる拡散力が高いSNSといえます。
Twitterユーザに自社サービスに取り込めば、サービスの感想やサービス紹介を拡散してもらえる可能性があります。自社サービスの認知度アップを図りたい場合にはおすすめです。
Apple
Apple IDは、Apple製品利用者が保有するものです。インキュデータの調査では、SNSログイン認証でApple IDを利用する人の割合は2.5%とさほど多くはありませんでした。
Apple IDの魅力はセキュリティ性が高い点にあります。Apple IDに使われるパスワードは、大小の英文字を両方とも使用し、数字も1つは入れなければなりません。さらに、所持しているApple製品を利用した2ファクタ認証も必要であるため、不正ログインをされる可能性は限りなく低いものとなっています。
セキュリティ性を重視するサービスにおすすめです。
その他
上記6つのサービス以外に、ビジネスのためによく利用されるLinkedIn、女性人気の高いInstagramやTikTokといったものもよくログイン認証で利用されます。
しかし、上記6種類のSNSサービスを網羅すれば、ほとんどの人がログイン認証を利用できるようになるでしょう。実際に、ログイン認証で最も使用するSNSサービスとして上記6種類を挙げた人の割合は合計98.9%に達します(インキュデータ調べ)。
SNSでのログイン認証の導入方法

SNSでのログイン認証はサービスの利用者数を増やすためには、ぜひ導入したい機能です。ここではどのように導入するのか、独自に開発する方法とクラウドサービスを利用する方法に分けて解説します。
独自に開発する
独自に開発する場合には、導入するSNSサービスが提供するAPIを利用し、自社サイトに組み込みます。自社開発が難しい点は、APIの仕様書が英語であるSNSサービスがあるところと、継続的に起こる仕様変更に対応しなければならないところの2点です。
また、複数のSNSサービスをログイン認証に利用する場合は、それぞれのAPIを入手し、管理していかなければなりません。場合によっては、新たに専門知識を持つエンジニアを雇う必要性も出てきます。
クラウドサービスを利用する
SNSでのログイン認証機能を実装するクラウドサービスを利用すれば、自社にかかる負担を大幅に減らせます。
その場合は、それぞれのSNSサービスの仕様に合わせなければならず、自社の手間は膨大なものになります。その点、クラウドサービスを利用すれば自社の負担を大幅に削減できます。
クラウドサービスには月額料金が発生しますが、自社開発でも人件費や開発費はかかります。限られた自社のリソースを有効に活用するためにも、クラウドサービスの利用がおすすめです。
SNSでのログイン認証サービスはLoghyがおすすめ

SNSでのログイン認証機能を実装するクラウドサービスはさまざまなものがありますが、Loghy(ロギー)は特におすすめできます。Loghyは機能やサポートが充実しており、お悩みの企業の助けとなるでしょう。Loghyの特徴やメリットを詳しく解説します。
人気の7種類のSNSサービスに対応
LoghyはSNSでのログイン認証でよく利用される、LINE、Yahoo!、Google、Facebook、Twitter、Apple、TikTokの7つのSNSサービスに対応しています。
より多くのユーザに自社のオンラインサービスを利用してもらいたい企業も満足できるでしょう。
作業工程を大幅に削減
Loghyが各種SNSサービスと自社サービスをつなげるHUBとなるため、最低限の開発をするだけで導入でき、企業の導入にかかる初期負担を大幅に削減できます。
導入後に、SNSサービスが行う不定期かつ頻繁な仕様変更にもLoghyが対応します。管理・運用のための専門要員を必要としない点もメリットといえます。
充実したサポート
Loghyはサポート体制も充実しています。自社開発の場合は、SNSサービス側が提供する仕様書をもとに開発しなければなりません。中には、英語の仕様書しかないこともありますし、内容が分かりにくいものもあります。
Loghyは分かりやすい日本語による仕様書を提供しています。専用のサポート窓口も用意しているため、導入で困ったことがあればすぐに相談可能です。
SNSでのログイン認証機能はサービスの利便性を向上させる
SNSでのログイン認証機能は、ユーザがSNSサービスに登録している情報を、自社サービスの会員登録やログインをするときに利用するものです。
自社のオンラインサービスに導入すれば、会員登録やログインの手間が削減でき、ユーザにとって利便性の高いサービスになります。結果として、利用者数やリピート率が向上するため、企業にとってもメリットが大きいものといえるでしょう。
これから導入するのなら、自社の負担が大きい独自開発ではなく、クラウドサービスを利用するのがおすすめです。自社にかかる負担を減らしつつ、スムーズに導入が可能です。
インキュデータ株式会社

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