ファーストパーティデータとは?Cookieレス時代に重要となるデータ活用方法
1stパーティデータCOOKIEソーシャルログインマーケティング2022/7/6
デジタルマーケティングにおいて、かつてサードパーティCookieは不可欠なものといえました。しかし、サードパーティCookieの廃止が進む現在、これに変わるマーケティングデータの活用に迫られています。このCookieレス時代のマーケティングに欠かせない鍵となるのが、「ファーストパーティデータ」と「ソーシャルログイン」です。この記事では、このファーストパーティデータとソーシャルログインについて詳しく解説していきます。
ファーストパーティデータとは

「ファーストパーティデータ」は、自社のウェブサイトで収集した、ユーザーの情報などを指す言葉です。自社のウェブサイトが発行したCookie、いわゆるファーストパーティCookieもこれに含まれます。
第三者がデータを収集するのではなく自社で収集するため、収集したデータは企業自身が自由に管理、コントロールすることができます。このためファーストパーティデータの活用に、期待が高まっています。
ファーストパーティデータが注目される理由
現在ウェブサイトなどにおけるデジタルマーケティングでは、顧客一人ひとりに合わせたマーケティング、すなわちOne to Oneマーケティングの需要が高まっています。
これまでOne to Oneマーケティングを行うためには、サードパーティCookieを使って情報を収集していました。しかし個人を識別できてしまう可能性を秘めるサードパーティCookieに対し、欧州の各国が法規制を開始。ウェブブラウザを提供するAppleやGoogleなども、すでにサードパーティCookieを無効にしていたり、無効にする予定を発表したりしています。
Cookieレス時代が本格化しつつあるいま、パーソナライズをしたくてもデータが足りないという事態となっているのです。そこで注目されているのが、前述したファーストパーティデータというわけです。
ファーストパーティデータ活用のポイント

では、ファーストパーティデータを活用しようと考えた場合、どのようなことを行えばよいのでしょうか。ここではファーストパーティデータ活用のポイントや、具体的な方法について解説します。
データの利用目的を明確化する
自社でデータを収集するのだからと、なんでもかんでもデータを集めればよいわけではありません。たとえば、ユーザーが「お店のメニューを見たい」といっただけの目的にもかかわらず、名前や年齢、現在住んでいる場所や出身地、血液型などを聞かれたとしたら、気持ち悪いウェブサイトと思われるでしょう。
そこでまずファーストパーティデータで何を実現したいかという「目的=ゴール」を明確にしましょう。もし目的を明確にしていなかった場合、不必要なデータを収集し続けることになり、いざ分析しようとした際に、結局データが不足しているなんてことにもなりかねません。
目的が明確になったら、次に目的の実現に必要なデータを洗い出しましょう。こうすることで、データの収集方法や分析方法が定めやすくなります。
データ収集の基盤をつくる
収集すべきデータが決まったら、実際にデータを収集する基盤を構築します。ここでは個人単位の情報として分析するために、会員登録システムの構築などを行います。顧客データの蓄積には、データを統合管理できるCDP(Customer Data Platform=顧客データ基盤)を利用すると便利です。CDPは、データの収集と処理、そして分析までを行えるもので、クラウドサービスなどが提供されています。
ユーザー視点に立ったデータ収集
データを収集するといっても、ユーザーの協力なくして収集は不可能です。まずどうしてデータを収集するのか、その使用目的を明確にし、ユーザーに開示しましょう。もちろんデータを得ることについて、許諾を得ることも忘れてはなりません。
また、データを提供するユーザーに対し、メリットを提示することも大切です。データを提供することでメリットが得られるのであれば引き続きデータを提供してくれるでしょう。たとえば、提供してくれたユーザーに対してキャンペーンを行うなどが考えられます。
ソーシャルログインが必要な理由
ファーストパーティデータを収集するうえで欠かせないのが、会員登録システムです。ユーザーからしてみると、ウェブサイトごとにユーザーIDを作成することは、不便に感じるでしょう。会員登録システムを構築する場合を考えてみても、その仕組みやセキュリティ管理は、簡単には行えません。
そこでおすすめしたいのが、ソーシャルログインです。ソーシャルログインは、FacebookやTwitter、LINEといったSNSのアカウントを利用して、ウェブサイトにログイン機能を提供する仕組みです。
ソーシャルログイン導入のメリットは、大きく3点あります。ここでは、ソーシャルログイン導入のメリットについて解説していきます。
メリット① 会員の獲得が容易になる
1つめは、「ウェブサイトにおける会員の獲得が容易になる」点です。一般的にユーザーは、ウェブサイトごとにアカウントを作成することに抵抗があります。一方ソーシャルログインであれば、すでに持っているSNSのアカウントでそのままウェブサイトにログインできして会員登録できるため、ハードルは格段に下がります。
メリット② 再ログイン率の向上
2つめは、「再ログイン率の向上」が挙げられます。デジタルマーケティングとしては、同じユーザーには同じアカウントでログインしてもらったほうが、より精度の高いデータが獲得できます。ウェブサイト独自に会員登録システムを構築した場合、ユーザーは自分のログインIDを忘れてしまうこともあるでしょう。アカウントを忘れてしまったユーザーは、新たにアカウントをつくったり、ログインせずにウェブサイトを利用したりするため、情報が分散してしまいがちです。
一方、ソーシャルログインであれば、アカウントを忘れるといったことも少なく、また自動ログインにも対応しているため再ログイン率は向上することが期待できます。
メリット③ ウェブサイト独自のIDとの連携
そして3つめのメリットは、「ウェブサイト独自のIDとの連携」です。SNSのアカウントだけでもファーストパーティデータの収集は可能です。しかし、独自のIDと紐付いた情報も大切。ソーシャルログインを提供するサービスには、こうした独自IDとSNSアカウントを連携させられるものもあります。連携によって、より高度なOne to Oneマーケティングが実現できます。
ソーシャルログインサービス「Loghy」

多くのメリットがあるソーシャルログインは、さまざまな企業がサービスを提供しています。なかでもおすすめしたいのが、ソーシャルログインサービス「Loghy」です。
たとえばLoghyは、SNSアカウントに登録されているユーザー情報を、ウェブサイト独自の会員登録システムのフォームに反映できます。ユーザーは会員登録時にもっとも面倒と感じる入力の手間が省け、会員獲得率も向上するでしょう。
またSNSの仕様変更があっても安心です。SNSの仕様変更は頻繁に、かつ不規則に行われるため、独自にシステムを構築した場合、大きな負担となります。しかしLoghyであれば、仕様変更の対応もすべてLoghy任せ。ウェブサイトの管理者は、仕様変更を意識することなく、利用し続けられるのです。 まもなく到来するCookieレス時代。ファーストパーティデータの活用は、デジタルマーケティングにとって必須といえます。そしてファーストパーティデータの活用には、ソーシャルログインの導入が欠かせないといっても過言ではありません。まずはLoghyの導入から、Cookieレス時代の準備をはじめてはいかがでしょうか。
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
Latest entries
LINE公式アカウント2023.05.10LINE公式アカウントの開設から友だちの増やし方まで解説
LINE活用2023.05.09LINEをマーケティング活用するための基礎知識から応用
LINE Messaging API2023.05.09開発者でなくてもわかるLINE Messaging APIの仕組み
LINE公式アカウント2023.05.09LINEでセグメント配信:公式ツールと外部ツールを使う方法をそれぞれ解説