ソーシャルログインで取得できる情報は?|アカウントごとの特徴を具体的に解説
ソーシャルログイン2022/6/8
ソーシャルログインは、SNSなどのアカウントと連携することにより、個別のIDやパスワードを入力しなくても、Webサービスを利用できるようにする機能です。
ソーシャルログインでは、連携したアカウントや姓名、メールアドレスといった情報がWebサービスの会員登録フォームに反映されます。ただし、取得できる情報の内容はソーシャルログインに利用するアカウントによって異なります。
そこでこの記事では、ソーシャルログインで取得できる情報や主なアカウントの特徴について詳しく解説します。取得できる情報に関する理解を深めて、ソーシャルログインをより効果的に活用しましょう。
※目次※
- ソーシャルログインによる情報取得とは?
- ソーシャルログインで取得できる情報
- ソーシャルログインに利用される主なアカウントの特徴
- ソーシャルログインの実装方法
- ソーシャルログインサービス「Loghy」を活用しよう
ソーシャルログインによる情報取得とは?

ソーシャルログインとは、SNSなどのアカウントに登録した情報を利用して、自社のWebサービスに会員登録やログインできる機能です。このとき、ユーザがSNSなどのアカウントに登録した情報の一部をWebサービス提供側で取得できます。
ここでは、ソーシャルログインの仕組みや情報を取得するメリットなどについて解説します。是非参考にしてください。
ソーシャルログインの仕組み
ソーシャルログインは、アクセス権限を認証するプロトコルを使用してSNSなどのアカウントとの連携を許可し、Webサービスなどでログインや登録に必要なデータの利用を可能にする仕組みです。
ソーシャルログインでは、ユーザが連携するアカウントに登録した情報以外のデータをやり取りすることはありません。Webサービスなどと対象のアカウントをつなぐHUBとして機能すると考えればよいでしょう。
ソーシャルログインで情報を取得するメリット
ソーシャルログインを利用すると、Webサービスなどに登録する際、入力フォームに取得した情報が反映され、ユーザにとって煩わしい入力作業が簡略化できるため、登録時のユーザ離脱防止につながります。SNSなどのアカウントは日常的に随時利用することから、多くの人がログインしたままにしています。この状態であれば、Webサービス固有のID、パスワードを入力しなくても簡単にログインできるため、訪問頻度の向上も期待できるでしょう。
さらに、取得した情報を既存の顧客データなどと組み合わせてマーケティング活動などに活用できるのも大きなメリットです。
ソーシャルログインで情報を取得する際の注意点
ソーシャルログインで取得できる情報は、ユーザが連携するアカウントに登録した情報の一部です。このため、会員登録の必須情報で自動取得できなかった項目については、これまでどおり登録フォーム上でユーザに入力してもらわなければなりません。とはいえ、入力ミスをしがちなメールアドレスなどが取得できていれば、心理的な面も含めてユーザの負担はかなり軽減されます。追加情報の入力が必要だとしても、企業にとっては十分にメリットがあります。
ソーシャルログインで取得できる情報
ソーシャルログインで取得できる情報はユーザが登録した情報の一部で、その内容はアカウントによって異なります。ほぼ無条件で取得できるのはソーシャルID、姓名、メールアドレスの3つです。逆に、郵便番号や住所といった居住地に関連する情報を取得できるアカウントはかなり限られます。
ソーシャルログインを利用するにあたって、取得できる情報の内容も重視する場合には、アカウントごとの特徴を理解しておくことが必要です。ソーシャルログインに利用される主要な6つのアカウントについて、取得できる情報を表に整理したので参考にしてください。
LINE | Yahoo! JAPAN | Apple | ||||
ソーシャルID | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
姓名 | ○*1 | ○ | ○ | ○*1 | ○ | ○ |
誕生日 | ○ | ○ | × | × | ○ | × |
ユーザ画像URL | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × |
性別 | × | ○ | × | × | ○ | × |
電話番号 | △*2 | × | × | × | × | × |
メールアドレス | ○*3 | ○ | ○ | △*5 | ○ | ○*4 |
郵便番号 | △*2 | ○ | × | × | × | × |
都道府県 | △*2 | ○ | × | × | × | × |
プロフィールURL | × | × | × | ○ | ○ | × |
*1)ユーザ名が入る場合があります
*2)別途LINEとProfile+の契約が必要かつエンドユーザがProfile+に登録している必要があります
*3)LINEへの事前申請が必要です
*4)ユーザにより正しいアドレスではなく転送アドレスが取得される場合があります
*5)利用には旧バージョンのAPIを利用する必要がございます。
ソーシャルログインに利用される主なアカウントの特徴

「2021年度ソーシャルログイン利用状況調査レポート」(インキュデータ調べ)によると、前の項目で表にまとめた6つのアカウントを合計したソーシャルログイン利用率は98.7%に達します。Instagramや楽天、Amazonなどソーシャルログインに利用されるアカウントはほかにもありますが、この六つに対応すれば、ほぼ全てのユーザをカバーできます。
この点を踏まえて、ここでは6つのアカウントについて、取得できる情報をはじめとする特徴を解説します。
なお、以下の説明で用いるアカウントの利用率は総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」、ソーシャルログイン利用率はインキュデータ「2021年度ソーシャルログイン利用状況調査レポート」に基づいています。
※参考:総務省「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
インキュデータ「2021年度ソーシャルログイン利用状況調査レポート」
LINE
LINEは、全ての年代において最も使われているSNSサービスで、利用率は90%を超えます。ソーシャルログインにおける利用率も29.0%と、全てのアカウントの中で最も高くなっています。
ソーシャルログインで自動的に取得できる情報は、ソーシャルIDの他、LINEに登録した姓名(ユーザ名)とメールアドレス、誕生日などです。また、ユーザが登録していれば条件付きで住所情報も取得できます。
このほかの特徴として、「自動友だち追加機能」によりユーザが企業のLINEアカウントを友だちに追加すれば、自社で集めたデータとLINEのIDを紐付けられるようになる点が挙げられます。
Yahoo! JAPAN
Yahoo! JAPANは、Yahoo!メールやヤフオク!、Yahoo!ショッピング、PayPayなど、認知度が高い日常的に使う複数のサービスに対応していることもあり、LINEに次ぐ22.8 %という高いソーシャルログイン利用率を誇ります。
Yahoo! JAPAN では、姓名、メールアドレス、誕生日のほか、郵便番号、都道府県、市町村のデータも自動取得可能です。Yahoo!ショッピングやヤフオク!のユーザは配送に必要な情報を登録していることも多いので、Yahoo! JAPANと連携すればかなりの割合で住所情報を取得できると考えられます。
Googleアカウントは、GmailやGoogleドライブ、Googleドキュメント、YouTubeなどのWebサービスに利用されています。Yahoo! JAPAN が日常生活で使う幅広いサービスに対応しているのに対し、よりビジネス寄りのサービスをカバーしているアカウントといえるでしょう。
ソーシャルログイン利用率も、LINE、Yahoo! JAPANに次ぐ22.3%という高さです。ただし、ソーシャルID以外に取得できる情報は、姓名、ユーザ名、メールアドレスに限られます。
Twitterの特徴は、10代(67.6%)や20代(79.8%)といった若年層の利用率が高いことです。一方、30代以上では50%に達している年代がなく、全年代利用率は 42.3%にとどまっています。また、ソーシャルログイン利用率は13.8%とさほど高くありません。
取得できる情報は、主にソーシャルID、姓名(ユーザ名)、メールアドレス、ユーザ画像URL、プロフィールURLです。
Facebookは、利用率(31.9%)、ソーシャルログイン利用率(8.3%)ともに、ここで取り上げたSNSサービスの中では最も低くなっています。
取得できる情報は、ソーシャルID、姓名、ユーザ名、メールアドレス、ユーザ画像URL、プロフィールURLです。実名登録が基本であるため、正確なプロフィール情報を取得できる可能性が比較的高いのはメリットといえるでしょう。
Apple
AppleIDは、iPhoneやiPad、MacといったApple製品を利用するために必要なアカウントです。ランダムなメールアドレスを作成してソーシャルログインに利用することにより、個人のメールアドレスを提示する必要がなくなるなど、セキュアな機能を備えているのが特徴です。
ソーシャルログイン利用率は2.5%にすぎず、取得できる情報も多くありません。ただし、日本では割合の高いiPhoneユーザが、セキュアな機能に注目してソーシャルログインに利用するアカウントを切り替える可能性は十分にあります。
ソーシャルログインの実装方法
Webサービスなどにソーシャルログインを実装するには、「自社開発」と「外部サービス利用」という2つの方法があります。
自社開発では、連携するアカウントに対して利用申請をした上で、相手の仕様に則って開発・実装します。また、仕様変更があったときなどのメンテナンスも欠かせません。アカウントごとにこうした対応が必要となるため、ユーザや取得できる情報を増やすために複数のソーシャルログインを実装するのは、多くの企業にとって大きな負担となるでしょう。
一方、外部サービスは月額料金制で、主要な複数アカウントに対応しているものがほとんどです。事業者によってはアカウントへの申請などもサポートしてくれるので、人的負担が抑えられる上、金銭的な負担も明確です。十分なIT人材を要していない企業にとっては、外部サービスを利用するほうがメリットは多いといえるでしょう。
ソーシャルログインサービス「Loghy」を活用しよう

実装するソーシャルログインの数が多いほど、自社のWebサービスのユーザ数や取得できる情報を増やせる可能性が高くなります。さまざまな負担や実装までの期間を考慮すれば、自社開発ではなく外部サービスを利用するのが、多くの企業にとっては現実的な方法といえます。
「Loghy(ロギー)」はLINE、Yahoo! JAPAN、Twitter、Facebook、Google、Appleという、ソーシャルログインに利用される主要な六つのアカウントに対応しています。アカウントへの利用申請や各アカウントの仕様変更対応など、Loghyは導入前から実装後まで充実したサポートを提供します。
「ソーシャルログインを導入しようと考えているが、やり方がよく分からない」「複数のソーシャルログインを実装したいが社内リソースに不安がある」といった場合には、ぜひLoghyのご利用を検討ください。
お問い合わせはこちらから
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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