昨今ではインターネットの普及によって顧客のニーズが多様化しているため、効果的なマーケティングが必要とされています。マーケティングで重要なポイントといえば、質の高い顧客データの活用でしょう。

しかし、顧客データにもさまざまな種類があり、どのように活用すればよいか分からないという企業が多いのが実情です。そこで本記事では、顧客データの重要性を振り返るとともに、データの集め方や分析方法、実際の活用事例を紹介します。

※目次※

1. 顧客データ活用の重要性
2. 顧客データの活用方法
3. 顧客データの集め方
4. 顧客データを活用するための分析方法
5. 顧客データ活用事例
6. 顧客データを活用したいならLoghyがおすすめ
7. 顧客データを活用すれば効果が高いマーケティングを実現可能

顧客データ活用の重要性

緻密なマーケティング戦略を組み立てるためにも、顧客データの活用は重要です。しかし、顧客データを活用することで、具体的にどのようなメリットがあるか分からない方もいるでしょう。ここでは、顧客データを活用する重要性について詳しく解説します。

顧客のニーズが把握できる

顧客がどのような課題や悩みを持っているか明確でなければ、適切なアプローチはできません。企業が満足度の高い商品やサービスを継続的に展開するには、顧客のニーズを正確に把握することが極めて重要です。

企業が保有する顧客データを分析することで、潜在的な顧客のニーズを顕在化できます。顧客のニーズを予測した商品・サービスを展開すれば、顧客満足度の向上や売り上げアップが期待できるでしょう。

複数部署で利用できる

企業の規模が大きくなるにつれて、保有する顧客データの管理が部署ごとに分かれるケースが増えます。管理に使用するフォーマットやシステムが違うことも多く、データの肥大化や管理コストの増加といったデメリットにつながります。

各部署で管理していた顧客データを統合することで、散在していたデータの共有が可能です。肥大化したデータを圧縮できるだけでなく、一元管理によって管理コストを減らし、業務も効率化できるでしょう。

顧客データの活用方法

マーケティング施策を実施する際に必要な顧客データは、数値で視覚化できる「定量データ」と数値では表せない「定性データ」に分類できます。ここでは、定量データと定性データの特徴とそれぞれの活用方法について解説します。

定量データ

定量データとは、顧客情報を数値化して把握できるデータのことです。年齢や性別、居住エリアといった顧客の属性情報に加えて、商品やサービスの購入履歴、ウェブサイトの閲覧履歴や行動履歴も含まれます。

これらのデータを分析して「どの商品が売れ筋なのか？」「何を同時に勧めれば購買の可能性が高められるか？」といった情報が分かることで、ターゲティングを明確にしてコンバージョンにつなげられます。例えば、自社で運営するウェブサイトに会員登録した顧客を把握すれば、属性にあった適切なマーケティングが可能です。

定性データ

定性データとは、数値化が難しいデータのことです。商品やサービスに関するアンケート内容やクレーム内容、感想が分類されます。消費者が商品やサービスに対して「どのように感じたか」という本質的なことが分かるため、売れた理由や売れない理由を具体的に把握できるのが特徴です。

言語による非定型データは分析するのが難しく、企業によって分析結果に差が出るデータです。ただし、少ないサンプル数でも、サービスの質を改善して顧客満足度を上げられるのは大きなメリットと言えるでしょう。

顧客データの集め方

CS（Customer Satisfaction / 顧客満足度）を上げて業績を改善するには、顧客データの活用が有効です。そのためには、まず顧客データを収集する必要があります。ここでは、効果的な顧客データの収集方法を紹介します。自社に取り入れて、効率よく顧客データを蓄積しましょう。

自社サービスに会員登録してもらう

自社サービスに会員登録システムを構築することで、効率的に顧客情報を収集・蓄積できます。ユーザの閲覧履歴や購買履歴が分かれば、それぞれの顧客がどのように自社サービスを利用しているか把握できるでしょう。

会員登録を促す方法として、ユーザが簡単に登録できるようソーシャルログイン機能を実装したり定期的にキャンペーンを開催したりするのも効果的です。

顧客へアンケートを取る

最も基本的な顧客データの収集方法がアンケートです。調査する目的に合わせて、定量データと定性データのどちらを取得するか決めたうえで、自社の利用者や潜在顧客に答えてもらう項目を決めます。

定量データを取得したい場合、「以下のいずれかを選択してください」といった選択形式にするのが一般的です。一方、定性データを取得したい場合、「なぜ」「どうして」といった質問形式にします。インタビューで得た回答をデータ化してもよいでしょう。

購買履歴を記録する

顧客満足度を向上させるには、どのようなニーズがあるか把握しなければなりません。時期や季節ごとに売れ筋商品のデータを収集して、顧客ニーズを分析しましょう。

レジにPOS機能を付けることで各種データを集計するのもひとつの方法です。POSレジでは会計した商品を簡単に把握できるため、マーケティングツールとして活用できます。

顧客データを活用するための分析方法

さまざまな方法で収集した顧客データも、そのままではマーケティングに活用できません。効果的に顧客にアプローチするには、取得したデータをもとに分析する必要があります。ここでは、目的に応じた代表的な分析方法を3つ紹介します。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析とは、顧客を属性や特徴ごとにグループ分けして分析する方法です。ターゲットとなる顧客を細部まで分類するため、より顧客のニーズに合ったかたちでマーケティングできます。

代表的な分類方法は、地理的な条件や人口で分類する「ジオグラフィック変数」、年齢や性別、家族構成で分類する「デモグラフィック変数」です。ほかにも、特定の価値観やライフスタイルで分類する「サイコグラフィック変数」、購入経路や頻度で分類する「行動変数」があります。

バスケット分析

バスケット分析とは、消費者が商品を購入する際に「どの商品を同時に購入しているか」を分析する方法です。別名「マーケットバスケット分析」とも呼ばれます。購買データを分析することで、商品の購買傾向を割り出す手法です。

実店舗の場合、POSデータをもとに分析するのが一般的です。一方、ウェブサイトでは会員登録してもらい、購買傾向やトランザクションを分析することで商品の相関関係を調べます。

RFM分析

マーケティングの分析手法の中でも多く採用されているRFM分析とは、以下の3つの指標をグループ分けして分析する方法です。

・Recency（最近の購入日）

・Frequency（来店頻度）

・Monetary（購入金額ボリューム）

これらの情報をもとに顧客をランク付けしグルーピングすることで、優良顧客と一般顧客といった顧客属性に合わせた細かい分析が可能です。

顧客データ活用事例

顧客データの活用方法は、企業の業種や形態によってさまざまです。活用事例を知ることで、自社が抱えている課題を改善するためのマーケティング施策の参考になるでしょう。ここでは、企業の顧客データ活用事例を5つ紹介します。

株式会社テレビ東京コミュニケーションズ

昨今、若者の間ではテレビ離れが加速しています。年々減り続けるテレビの視聴時間とは反対に、スマートフォンやタブレットのようなデジタル媒体の視聴時間が増えているため、同社ではテレビ番組の見逃し配信サービス「ネットもテレ東」を展開中です。

オンラインで取得したあらゆるデータをもとにプライベートDMP（CDP）を構築し、視聴者のデータを分析しています。集約されたデータを可視化したうえで、視聴者の属性に合わせた広告配信が可能です。

パーソルホールディングス株式会社

グループ会社をまとめる同社では、各事業会社で横断していた顧客データの統合に取り組んでいます。グループ全体の顧客データの統合構想を実現させるため、統合顧客データ基盤を構築し、各社とデータ連携するためにCDPを導入しました。

点在する顧客データを一元管理することによって、新たなマーケティング活動に活用できるほか、営業の生産性も上がり、各社の負担も軽減しています。

株式会社ポーラ

価格帯の高いハイプレステージな化粧品を販売する同社では、デジタル化が急速に普及したビジネス環境に対応するため、「顧客の声を起点とした事業トランスフォーメーションへの取り組み」を実施しています。企業が保有する顧客データを統括するデータ基盤を構築し、販売体制を強化しました。

また、定常的に顧客アンケートを実施できる体制にすることで、定性データを取得できる環境を構築しているのも大きな特徴です。

株式会社パルコ

大型ショッピングモールを運営する同社は、さまざまな専門店のテナントが出店する形態です。顧客と直接触れ合うのは企業ではなく各テナントで、より顧客理解を深める目的でアプリケーションを開発しました。

アプリケーションで顧客データを蓄積したうえで、複数部署と連携を図り、シームレスなDAPCサイクルを回せる環境を構築し、顧客の行動を分析することで来店客の多い時間帯や店員不足による機会損失を減らしています。

株式会社サンリオ

キティちゃんをはじめ愛らしいキャラクターたちの長年熱狂的なファンに支持されてきた同社は、ライトなファン層と関わりを作ることが課題です。そこで、散在しているファンを一元管理するためにポイントサービスを展開し、顧客データを統合しました。

顧客の属性に合わせたコミュニケーションが可能になったことで、より濃い顧客起点のマーケティングを実施し、顧客理解を深めています。顧客データを分析することによって、事業の拡大にも柔軟に対応できます。

顧客データを活用したいなら「Loghy」がおすすめ

消費者のニーズに応えて自社の抱える課題を解決するには、デジタルマーケティングを駆使することが重要です。特に、自社サイトで会員登録を促すことは、顧客データを収集するためにも欠かせない施策のひとつと言えるでしょう。ここでは、ソーシャルログインを手軽に実装できるLoghy（ロギー）を紹介します。

Loghyはソーシャルログイン導入支援サービス

顧客データや定量データを収集するには、自社サービスへの会員登録は必須です。ソーシャルログイン機能を導入することで、ユーザの会員登録のハードルが下がり、多くの顧客データを収集できるでしょう。

ソーシャルログインとは、ユーザが普段使い慣れている各種SNSアカウントを利用して、会員登録や再ログインができる機能です。Loghyを利用すれば、手軽にソーシャルログインを実装でき、会員登録時のユーザの離脱率を下げられます。

1stパーティCookieを集めやすくなる

自社やパートナー企業のウェブサイトでは収集できないデータ 3rdパーティーデータは、プライバシー保護の観点からCookie規制が2022年より始まったことから 2023年までには廃止するとGoogleも発表しており、自社サイトで取得できる1stパーティデータの重要性が高まっています。

ソーシャルログイン機能を実装して会員登録を促せば、1stパーティCookieを集めやすくなります。

6種類のIDと連携可能

Loghyでは、LINE・Yahoo! JAPAN・Google・Facebook・Twitter・Appleの6つのIDプロバイダと連携できます。インキュデータの調査によると、こちらの6つのIDでソーシャルログインを利用する方がほとんどです。国内で利用頻度の高いプロバイダと連携できるため、大多数のユーザに便利に利用してもらえるでしょう。

顧客データを活用すれば効果が高いマーケティングを実現可能

顧客データを活用することで、効果的なマーケティングを実現できます。そのためには、会員登録システムを構築し、効率よく顧客データを収集しなければなりません。会員登録を促す方法のひとつが、ソーシャルログインです。フォームアシスト機能によりユーザが手軽に会員登録できるようになるため、会員登録時の離脱を防げます。

Loghyは、顧客データの収集に重要なソーシャルログイン導入支援サービスです。「導入コストを抑えたい」「すぐに実装したい」という企業のご担当者さまはぜひご相談ください。