ソーシャルログインとは?代表的なサービスから導入方法までを一挙ご紹介
ソーシャルログイン2021/11/3
国内における個人のインターネット利用率は国民全体の約9割(総務省「令和2年通信利用動向調査」より)と、個人が何らかのオンラインサービスを利用するのが当たり前の時代となりました。
ユーザがオンラインサービスにログインする際、便利に利用できる機能として近年広がりを見せているのが「ソーシャルログイン」です。本記事では、ソーシャルログインの基本的な知識やユーザと企業それぞれのメリット・デメリット、導入方法を紹介します。
※目次※
1.ソーシャルログインとは
2.ソーシャルログインに使われる代表的なSNSサービス5選
3.ソーシャルログインのメリット
4.ソーシャルログインのデメリット
5.ソーシャルログインの導入方法
6.ソーシャルログインを活用しよう
ソーシャルログインとは

オンラインサービスを利用する際、普段使っているTwitterやLINEといったSNSに登録した情報を用いて新規登録やログインをする仕組みを「ソーシャルログイン」といいます。
通常、新規登録では氏名やメールアドレス・パスワードといった情報を入力しなければなりません。また、アカウントを作成しても、毎回IDを入力することやサービスごとにパスワードを覚えておくことに煩わしさを感じる方もいるでしょう。
ソーシャルログインを利用できるサービスの場合、新規登録時にはSNSに登録した情報がフォームに自動反映されることでユーザが入力する情報が減り、2回目以降はSNSのボタンを押すだけでログインできます。
ソーシャルログインに使われる代表的なSNSサービス5選

ユーザの利便性の観点から、ソーシャルログインによく使われるのが利用者の多いSNSや会員制Webサイトです。ここでは、代表的な5つのサービスの概要と特徴を紹介します。
LINE
LINEは国内で最もユーザ数が多いSNSで、ソーシャルログインに使用される代表的なSNSの一つです。ソーシャルログインを利用して新規登録すれば、2回目以降はLINEを選択するだけでサービスへのログインが完了します。
企業がLINE公式アカウントを利用している場合、ユーザがLINEアカウントでログインする際に友だち追加チェックがされた状態で許可画面が立ち上がる「自動友達追加機能」も実装可能です。LINE公式アカウントを用いてOne to Oneマーケティングを実施している企業にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
140文字以内の短い文章を投稿するTwitterも、ソーシャルログイン時に利用されるケースがあります。個人の利用においては匿名性が高く、複数のアカウントを所持しているユーザが多いのが特徴です。
また、Twitterはリツイートや「いいね」による情報拡散力が高いSNSです。Twitterの利用者をユーザとして取り込むことで、副次的効果としてより多くの方に自社サービスを知ってもらうのに役立つでしょう。
Facebookは実名での登録を原則としているSNSです。Facebookを用いてソーシャルログインしてもらうことで、正確な個人名が取得できることが想定されます。
また、広告ターゲティングのオプションである「カスタムオーディエンス」を利用すると、Facebook上に存在する既存顧客にフラグがつけられます。さらに「類似オーディエンス」を活用すれば、既存顧客と似た行動をしている顧客に対しても広告配信が可能です。優良ターゲットにアプローチしやすい仕組みのため、ターゲットマーケティングへの応用に向いているでしょう。
Yahoo!JAPAN
Yahoo! JAPANは日本最大級のポータルサイトです。ニュースや天気、ショッピングやオークションといった生活に密着したサービスが充実しています。最近ではスマホ決済サービスPayPayとの連携で利便性が上がったことにより利用者が増加傾向です。
Yahoo!ショッピングに出店している企業が自社ECサイト上にもソーシャルログインを導入すれば、Yahoo!ショッピングから来訪したユーザがログインしやすい環境を構築できるでしょう。
ソーシャルログインのメリット

ユーザと企業それぞれの立場から、ソーシャルログインを利用することで得られる具体的なメリットを紹介します。
ユーザにとってのメリット
IDやパスワードの管理の負担が減る
一般的にオンラインサービスごとにアカウントが必要なため、利用するサービスが増えるほどIDやパスワードも増えます。しかし、全てのIDやパスワードを管理するのは容易ではないでしょう。IDやパスワードをノートに記録する人もいますが、盗難や紛失、盗み見のリスクがあるため、安全とは言えません。
ソーシャルログインを利用すれば、登録するオンラインサービスが増えてもIDやパスワードが増えずに管理しやすいでしょう。ただし、オンラインサービスによっては脆弱性による情報漏えいの危険があるため、注意が必要です。
登録時の入力が簡略化できる
アカウントを作成する際、毎回メールアドレスや氏名を登録フォームに入力するのは手間がかかります。ソーシャルログインを利用すれば、SNSから必要な情報を取得してフォームに自動反映するため、新規登録時に入力する手間を大きく減らせます。
また、2回目以降はソーシャルログインに使ったSNSのボタンを押すだけでログインできるため、「新規登録時に入力したメールアドレスを忘れてしまったためログインできない」といった事態も防げます。
企業にとってのメリット
新規会員の獲得につながる
ソーシャルログインによりSNSの情報を反映し、新規登録時の入力を簡略化することは、ユーザだけでなく企業にとっても大きなメリットです。
入力に手間がかかると、ユーザは「面倒」「煩わしい」という気持ちから新規登録を諦めて、サービスの利用自体をやめてしまう恐れがあります。一方、ソーシャルログインで登録時の負担を減らせば、離脱率が下がって機会損失を回避できます。登録のハードルを下げることで、新規会員の獲得増加にもつながるでしょう。
リピート率の向上につながる
オンラインサービスごとに異なるIDやパスワードを使用すると、IDやパスワードを忘れるという事態が考えられます。ログイン画面からパスワードの再発行に遷移できるシステムもありますが、手間がかかることから利用を諦めるユーザも少なくありません。
ソーシャルログインを利用して登録すれば、2回目以降はSNSのボタンを押すだけでログインが可能です。IDやパスワードを忘れたことによる利用機会の損失を防ぎ、リピート率の向上が期待できるでしょう。
ユーザの詳しい情報を得られる
SNSに登録してあるユーザの情報を得られることも、ソーシャルログインを利用するメリットの一つです。氏名やメールアドレスのほかにも、利用するSNSによっては性別や居住地域、電話番号といった情報も得られます。
ECサイトで詳細な情報が必要な場合、特に大きなメリットと言えるでしょう。また、入手した情報を使えば、ターゲットを絞った情報発信にも生かせます。
ソーシャルログインのデメリット

ユーザと企業どちらにとってもメリットの多いソーシャルログインですが、デメリットもあります。ここでは、企業から見たデメリットを紹介します。
導入のコストがかかる
デメリットの一つとして、導入コストの高さが挙げられます。オンラインサービスに独自開発でソーシャルログインを組み込むには、SNSが提供するAPIを用いた実装が必要です。OpenID Connect認証やOAuth認証の知識が必要になります。
自社に専属のエンジニアがいなければ、外注しなければなりません。また、連携したいSNSが複数ある場合、SNSの数だけ導入・開発コストを要します。
SNS側の仕様変更への対応が必要
SNSによっては、定期的もしくは突発的にログインに関わる仕様変更が発生することもあります。それに合わせてオンラインサービスも定期的なメンテナンスや変更への対応が必要です。
導入時と同様に、連携しているSNSの数だけコストや手間が発生するため、企業の負担も大きくなるでしょう。
SNSに登録された情報しか入手できない
連携したSNSの情報を取得できるといっても、SNS自体に登録されていない情報は入手できません。例えば、匿名性の高いSNSは実名が登録されていないこともありえます。
ECサイトのような正確な個人情報が必要なオンラインサービスに匿名性の高いSNSを使ってソーシャルログインした場合、結局は不足している情報をユーザが入力しなければなりません。
ソーシャルログインの導入方法

ソーシャルログインをオンラインサービスに導入するには、SNS事業者が公開するAPI・仕様書を利用して自社で開発する方法とソーシャルログインの実装・導入を支援する外部のサービス(ASP)を利用する方法があります。ここでは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。
APIを利用する
各SNS事業者はソーシャルログイン導入のためのAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)を提供しています。このAPIを用いて自社開発し、サイトに組み込むことで、ソーシャルログインの機能を実装できます。
ただし、新規登録だけでなく、連携の解除や既存アカウントへの連携・退会といったオンラインサービスのシナリオに合わせたシステム設計および開発が必要です。
また、APIを取得する際はSNSごとに申請・審査があります。申請内容の不備で審査を通らなかったり審査の時間がかかったりすることも想定しなければなりません。
外部のサービス(ASP)を利用する
APIを利用して自社開発する際のデメリットである「導入コストの高さ」「メンテナンスや仕様変更への対応による大きな負担」「連携するSNSごとに必要な対応」は、ソーシャルログインの実装・導入を支援する外部のサービス(ASP)を利用することで解消できます。
ASPは複数のSNSに対応しており、低コストで多くのSNSと連携したソーシャルログインの導入が可能です。また、仕様変更にもASPが対応するため、オンラインサービスを運営する企業が作業する必要はほとんどありません。APIを利用して自社で導入・運用するのに比べると、コストや手間を抑えられる点がメリットです。
ソーシャルログインを活用しよう

オンラインサービスを使うユーザと運営する企業双方にとってメリットの大きいソーシャルログインは、デメリットもきちんと理解した上で上手に利用するとよいでしょう。取得したい情報に合ったSNSを選ぶことで、幅広くソーシャルログインを活用できます。
導入や運用のコストが気になる場合、ASPの利用も選択肢の一つです。ソーシャルログインを簡単に導入・運用できるLoghy®(ロギー)は、初期導入・運用のコストを最小限に抑えることが可能です。難しい専門知識も不要なため、ソーシャルログインの導入を検討しているお客さまは下のフォームよりぜひ資料ダウンロードください!
インキュデータ株式会社

- コラム編集チーム
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